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フランスの食の英才教育は離乳食から!4か月からスタート

毎月各国1回更新、世界各地のママライターによる連載【世界のmamagirlから】。
フランスに住むマーレン りさが今月のテーマ「離乳食について」をお話しします。

Q1.フランスならではの離乳食の特徴は?

A1.主食・おかずについて
離乳食のスタートはお粥でなく野菜のピュレから始まります。
多くは甘みのある人参を初めての離乳食にする人が多く、お米などの炭水化物はだいたい生後8ヶ月くらいからが目安とされています。
この炭水化物は8ヶ月を過ぎると主食になりますが、お米、パスタに限らずポレンタと呼ばれるトウモロコシの粉やキヌア、ブルグルという穀物もよく使われます。

出産祝いに義母から頂いたアラン・デュカスの離乳食レシピ本

https://www.bebe.nestle.fr/人参のピュレ。Nestleホームページ(https://www.bebe.nestle.fr/)より

Tajin干しぶどうが入ったカレー風味のタジン(15ヶ月から)

炭水化物が始まる8ヶ月頃になると鶏・牛などの肉類に加えてハム、鮭・鱈などの魚類が加わります。フランスならではのメニューといえば野菜をふんだんに使ったラタトゥイユ。フランスに馴染みのある北アフリカ料理のタジン、ナポリタンやマカロニなどのパスタを使ったメニューも離乳食としてよく取り入れられます。

Q2.フランスの離乳食で驚いたことは?日本との違いは?

A2.
フランスで小児科の先生に注意されて初めて知ったことですが、夜に肉や魚を与えることはあまりないということでした。理由は、消化する際、体に負担のかかるものは睡眠の妨げになるからとか。市販の離乳食もトウモロコシやお米を主食にした野菜中心の夕食専用メニューがそろっています。

日本との違いを感じたのは、フランスでは食材(野菜もお肉類も全て)を一気にミキサーにかけること。そしてこのピュレ状の離乳食を1歳くらいまで続けるということです。
また日本のように手間暇かけて美味しい出汁をとって、食材を少しずつすりおろして、というようなことはないのでフランス人ママは離乳食を作る手間やメニューにあまり頭を悩ませることはないようです。
フランス人のシンプルで無理をしないというスタイルは、離乳食との付き合い方でも同じでした。

スーパーの離乳食売り場青いラインの入ったパッケージは全て夜用

スーパーの離乳食(デザート)売り場離乳食のデザートの棚はどれも似ているようで少し違う組み合わせで迷います!

スーパーの離乳食(デザート)売り場バニラの香りがりんごの美味しさを引き立てるコンポート

驚いたことといえば、何と言っても離乳食の頃からデザートのクオリティは手を抜かないということです。基本のヨーグルトでも牛やヤギのミルクからできたものや、ヨーグルトにとてもよく似たフレッシュチーズなど乳製品だけでも豊富な品ぞろえ。
そして、ヨーグルトに並んでよく出されるのがコンポート(フルーツを煮込んでペースト状にしたもの)です。このコンポートの種類の多さにびっくりしました。初めはりんご、洋ナシ、杏など消化の良いフルーツ、徐々にブルーベリーやイチゴなどのベリー類、またはマンゴーやパイナップルなどの南国フルーツが加わって来ます。
さらにフランスならではなのが、ただのフルーツコンポートにあらず。6ヶ月くらいからバニラの風味や粟のつぶつぶで食感を楽しんだりできるものもあり、フランス人のデザートに対する情熱はこの頃から芽生え始めると言っても言い過ぎではないように思います。

Q3.離乳食は何ヶ月からスタートする?何歳で卒業?

A3.
離乳食の開始は小児科医や保健所でだいたい生後6ヶ月ほどで勧められますが、職場復帰の早いフランスのママ達は子どもの様子を見ながら4ヶ月くらいから徐々に離乳食に慣らしていくことも少なくないようです。

Carnet de Sante子どもが生まれた時に支給されるCarnet de Sante(日本の母子手帳のようなもの)にある離乳食のアドバイス

18ヶ月の離乳食野菜と鶏肉を使ったバスク料理(18ヶ月から)

18ヶ月頃の離乳食18ヶ月頃のフランスの離乳食。まだまだ野菜やお肉が一緒にピュレ状になっています。

多くは歯の生えそろった1歳ごろで普通食に切り替えていきますが、市販の離乳食は18ヵ月くらいまであります。

Q4.離乳食作りに役立おすすめ便利グッズ

A4. 断然ハンドミキサー。ほとんどの食べ物を一気に混ぜるのでミキサーがあれば百人力です。

バーミックス我が家で大活躍のバーミックス

Q5. 離乳食で出せるおすすめレシピ はある?

A5.フランスらしく簡単なデザートのレシピをご紹介します。

レモンが香るバナナのムース(6ヵ月〜)

MOUSSE DE BANANE AU CITRONフランスのベビーフードメーカーbabybio公式サイト(http://www.babybio.fr/)より

材料:バナナ1本、フレッシュチーズ50g(カッテージチーズやクリームチーズなどでも可)、レモン汁ティースプーン1杯
作り方:バナナとフレッシュチーズを混ぜて最後にレモン汁を落とす。食べる前に30分ほど冷蔵庫で冷やす。

なめらかな舌触りに仕上げるために十分熟したバナナ、または少し加熱したバナナを使用するのがポイントです。

Q6. 離乳食作りに役立つおすすめ保存テクはある?

A6.
日本でお出汁を保存するテクニックと同じで、フランスでも野菜を茹でたときに出るスープをとっておき、小さいタッパーに小分けして冷凍させておいてピュレを作る際に使用することがあります。家族の食事に使用した野菜などをミキサーにかけるだけのことが多いので、保存テクニック・グッズなどは日本の方がバラエティ豊かだと思います。

野菜スープの材料野菜スープでよく使われるセロリや根セロリ。

ベビー用品売り場離乳食はほぼピュレなので保存容器はそのままあげられる写真の形ものが主流です

Q7. 市販の離乳食はどんなものがある?

A7.
フランスのベビーフードはスーパーマーケットのベビーコーナーで売られており、売り場はそれはそれは規模が大きく品ぞろえも豊富です。
スーパーマーケットの自社ブランド商品でも大体一瓶1ユーロから、オーガニックでも1.5ユーロくらいから、ととてもお手軽です。
量は日本のものに比べて多めの200グラムを少し超えるくらい。デザートで100グラムほどです。

オーガニックスーパーBiofrais大型スーパーに並ぶ離乳食の種類には圧倒されます!

Nestleベビーフード6ヶ月からの離乳食、200グラム2パック入り2.39ユーロ

ビオ離乳食8ヶ月からのオーガニック離乳食、200グラム2パック入り3.09ユーロ

パネのピュレパネのピュレ

日本であまり見かけない野菜といえばパネ(panais)という白い人参のような野菜、またはズッキーニ、アーティチョーク、根セロリ(Le Céleri-Rave)などが離乳食に使われる野菜です。

Q8.おしゃれな離乳食・離乳食グッズはどんなもの?

A8.
市販の離乳食のパッケージ、離乳食グッズ共に全体的な色使いがとてもかわいく、手に取った感触がとても優しいです。

エプロン:汚れた口まわりを安心してふける柔らかいタオル素材のエプロンが多く使用されています。

スプーン、フォーク:握りやすく口に運びやすい丸みのあるフォルム。

離乳食グッズデザートやおやつに携帯しやすいコンポートは色使いも持ちやすさもデザインが凝っています。

ベビー洋品店に並ぶBibsビブは汚れた手や顔をふく為にも使用されるので、ガンガン洗えるよう複数枚セット売りをよく見かけます。

ベビー用品売り場1歳くらいからセットにナイフも加わります

フランスに住んでみて思ったのは、フランス人のママたちは相当な綺麗好き!
赤ちゃんに汚されるのを避けるためにも上半身が出来るだけカバーできるビブは必須中の必須アイテムです。そして、できる限り長い間大人が食べさせている印象があります。

当時の自分の離乳食を振り返って

私がフランスに引っ越して来たのは長男が10ヶ月の頃。まだまだ離乳食の最中だったのでマルシェでの野菜探しや市販の離乳食選びに苦戦したのを覚えています。
ほうれん草だと思って買ったものが実は全く違う野菜だったことも!
(実際は離乳食にとても適しているとされる「ブレット(blette)」という野菜だったのが幸いでしたが)

食材選びのお手本は市販の離乳食でした。その市販の離乳食も野菜、肉、パスタ、など結構シンプルながらそのままパッケージになっているフランスの商品に驚きながら、日本のお出汁の効いたお弁当仕立ての優しい離乳食が恋しく思っていました。

ブレットほうれん草によく似たブレット(blette)。葉の先に甘みが多く、鉄分が豊富だとか。

ですが時が過ぎれば「素材そのものの味が活かされている」と、すっかり捉え方が変わった自分に我ながら驚きます。長男の時には躊躇していた市販の離乳食も、2人目、3人目となるとアーティチョークやチコリなど自分では調理するのが面倒な野菜は市販のものを利用したりしながら、子どもたちにいろんな食べ物の味を知ってもらうために利用するなど離乳食への取り組み方も随分変わったように思います。

シンプルなメニューの離乳食が当たり前だからか、幼稚園や学校の給食でも野菜はそのまま出ることが多いです。インゲン豆、ブロッコリー、人参、ラディッシュなど、我が家の子どもたちもそのまま丸ごと食べるのが大好きです。
夏休みに日本へ一時帰国して通った幼稚園で給食を食べた我が子たちは、野菜が巧みに全てのお皿に入っている献立に驚いていました。

マーレン りさ

レコード会社で勤務、第一子となる長男出産を機に退職し、夫と夫の故郷であるフランスに移住。その後2人の女児をフランスで出産した3児の母。現在はスイスとの国境近くの街・アヌシ―近郊で2カ国の良いところ、そうでないところを楽しみながらサバイブしています。
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