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「ルールや違いがあっていい」2児の母・吉川ひなのさんインタビュー

2012年に日本を離れて、ハワイに移住。そのライフスタイルがママたちの注目を集めてきた吉川ひなのさん。
モデル、タレントの仕事のほか、自身のブランドや商品のプロデュースを手がけるなど、「働くママ」の代表でもあります。2児の母となり、去年の夏からはLAへ移住したひなのさんに、現地での生活や子育てについて伺いました。




■自立の精神を育んでくれるLAでの暮らし

——2012年にハワイに移住されてから、現地での生活や子育ての様子を、ブログやインスタグラムで発信されてきました。具体的に、ハワイのどのような点が気に入っていますか?

吉川ひなのさん(以下、吉川):空気がきれいとか、毎日海に行けるとか、人が優しいとか、ハワイの好きなところは数えきれないほど。でも何より、生活を優先できるようになったことが大きかったですね。私は10代から仕事を始めたけれど、東京では生活が上手くできなくて……。いつも「仕事以外の時間は、家で待機」という感覚があったんです。

東京から物理的に離れたことで、やっと自分の生活を取り戻せた気がします。ハワイでは、お酒を出していいのは深夜1時までだから、みんな帰るのが早いんですよね。朝もすごく早くて、スーパーが6時くらいから開いているし、デリもある。東京にいたときのように「パーティーがあるから顔を出さなきゃ」とか「つい朝まで飲んじゃった」ということがなく、自然のリズムに沿った生活ができるようになったんです。

——お子さんにとってもいい環境ですね。

吉川:そうですね。子どものうちは、大自然がいろいろなことを教えてくれると思っていて。土の上を裸足で歩いて、虫なんて怖がらずに、木登りもできる。そういうことをどっぷり楽しめる環境にいさせたかったんです。東京で娘と一緒に歩いていると、写真を撮られることもあるけど、私の世界に娘を巻き込みたくはない。娘には娘のライフを歩んでもらいたいから、そういう意味でも東京から離れたのは良かったかな。

——去年の夏からは、LAに移住されましたね。LAは、子育てしやすい街ですか?

吉川:「子育てしやすい」の軸をどこに置くかによると思います。自然の中で遊ばせるとか、そういう面では、ハワイには敵いません。その一方で、LAの私が住んでいるエリアは自立した人たちが多いから、子どもにとって学びになることも多いだろうなと感じるんです。

——例えばどんなことでしょうか?

吉川:私はずっと、子どもにお菓子やジュースを与えずに育ててきたけど、ハワイではなかなか難しかった。毎週のように、バーベキューやバースデーパーティーにお呼ばれする中で、「うちの子はお菓子はいらないよ」って伝えると「私は自分の子どもに食べさせているのに……。」って、否定されたような気持ちになっちゃう人もいて。

でも、LAで知り合った人たちは「シュガーOKなの?」「ヴィーガンなの?」って最初から聞いてくれるんです。「うちはこういう主義なの」って言うと「OK、OK。それならこういうチョイスがあるわよ」って対応してくれる。違いを受け入れた上で仲良くできるから、とても気持ちが楽なんですよね。

——違いがあって当たり前っていう考えなんですね。

吉川:そうそう。「それがあなたたちのルールでしょ?」「私たちが口出しすることはできないわ」みたいな。その代わり、向こうの考えも堂々と言うんです。お互いに否定しないし、誰も嫌な気持ちになんてならない。それは、まさに娘に学んでほしいことでもあります。そういう意味で、LAはすてきな場所だなって思います。

じゃあ東京はどうかというと、東京には室内で子どもと遊べる場所がたくさんあるでしょ。雨の日でも出掛けられるし、すごく子育てがしやすいですよね。どこが一番ということはなくて、どの場所にも、子どもと暮らしやすい面と暮らしにくい面が、それぞれ同じくらいあるんだろうなって思うんです。

■子どもへの最大のギフトは、自己肯定感を育ててあげること

——家事や子育てには休みがないですし、ときには限界を感じる瞬間もあると思います。そういうときは、どうやって切り替えるようにしていますか?

吉川:どうしてもネガティブな考えが浮かんじゃうときって、絶対に体が疲れていると思うの。だから、睡眠を十分とれるようにスケジュールを調整したり、瞑想して気持ちを落ち着かせたりしています。ハワイにいたときは、頭から海に浸かって、デトックスしていましたね。LAでも海はすごく近いけど、水温が冷たくてハワイと同じことはできない。

だから、濃い目の塩風呂にドボーンと浸かるようにしています。「私はいま疲れちゃっているんだな」って気づくことができれば、疲れを溜め込むことなく、すぐに対処できると思うんです。

——10〜20代の頃は、すぐに対処できなかった?

吉川:10代や20代の頃は、失敗したり、イライラして嫌な言い方をしちゃったりしたときに「何であのとき……。」ってひたすら自分を責めていたんです。でもそれって、自分が最も傷つく考え方。そう気づいてからは、「だけどすごく頑張った!次からはもっとうまくやろーっと!」って思うようにしています。その日に終わらせたいと思っている家事があっても、終わらないことなんてほぼ毎日。そこで落ち込むんじゃなくて、「ここまではできた!」って自分を肯定している姿を、子どもたちに見せてあげたいんですよね。

——すべてのママに必要なマインドですね。

吉川:幼少期に自己肯定感を育ててあげることが、子どもに対する一番のギフトだと思っているんです。そのために私にできるのは、子どもたちをどんなときでも肯定してあげること。それから、どんなときでも自己肯定している自分の姿を見せること。子育てにおいて、この2つは欠かせません。

■パートナーは恋人であり、すごく嫌いな友だちでもある

——旦那さまは、子育てにどう取り組んでいますか?

吉川:娘が産まれたばかりの頃は、彼の仕事が忙しくて、会食に出たり早朝に帰って来たりすることがよくあったんです。でも、娘の成長スピードを見て、赤ちゃん時代いかに一緒にいられるかが大事だってすごく考えたみたい。何年かかけて、ハワイにほとんどいられるような仕事のスタンスを作り、息子の赤ちゃん時代は育休のような形で仕事をしています。

——お話を聞いていて、ご夫婦ですごくお話し合いをされているのかな、という印象を受けました。

吉川:実はこの間、別のインタビューを受けたときも、同じことを言われたんです (笑)。みんな、そんなに夫婦で話さないのかな? 彼は私にとって、恋人であり、ルームメイトであり、お父さんのような存在でもあります。すごく嫌いな友だちのように感じることもたまにありますよ。「近寄りたくないけど、でもなんか情はあるんだよな」って(笑)。

私たちは結婚する前も長く付き合っていたし、もちろん色んな時期がありました。お互いになんとなくギクシャクしていた時期もありましたよ。いまはそういう時期を経て、一番いい関係を築けているかな。お互いを尊重できるようになったし、相手の力になれている気がします。

(後編は4月2日に公開)

プロフィール

吉川ひなの(よしかわ・ひなの)
東京都生まれ。デビュー当時から数々のファッション雑誌、映画、テレビ、CMなど多方面で活躍してきた。 2013年に発売スタートしたリゾート向けウエディングドレス「Alohina」が人気ブランドに成長し 国内レンタル専用のドレスブランド「alohina moe」を発表。
ウエディングドレス以外にも、カラーコンタクト、ナチュラル系コスメなどプロデュース業で幅広く活躍している。現在、LAに拠点を置き、素材にこだわった子ども服ブランド「Love the Earth」を手掛けるなど、地球に寄り添ったオーガニックな暮らしを提案中。子育て方法や1人の女性としてのライフスタイルに多くの女性から支持を得て注目が集まっている。

撮影/回里純子 スタイリング/知念美加子 ヘアメイク/斉藤誠(Lila) 取材・文/東谷好依 企画・構成/mamagirlWEB編集部 


【衣装協力】
・ワンショルリブニット¥9,800、プリーツワンピース¥32,000/CASA FLINE(CASA FLINE表参道本店 03-6447-5758)
・イヤリング¥7,000、リング(左手)¥5,000/Nothing And Others(ピーエーオー 03-3234-0886)
・リング(右手)¥19,000/JUPITER(JUPITER代官山 03-5428-2815)
・サンダル¥25,000/AULA(コードナイン 03-6712-6270)

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