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ロバート秋山のむちゃぶりがきっかけ!「むちゃぶりかみしばい」誕生秘話

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ロバート秋山のむちゃぶりがきっかけ!「むちゃぶりかみしばい」誕生秘話

 2017年に第一子を授かり、パパとなった、お笑いトリオ・ロバートの山本博さん。息子くんとの生活の中で感じた「?」や「!」をマンガに描き、昨年7月からインスタグラムで発信。そのイラストをもとに、山本さんがパパ芸人ならではの気づきを綴る本連載。第51回は、山本さんの著書「むちゃぶりかみしばい」誕生秘話について。ライブの遊びだった「むちゃぶりかみしばい」から絵本発売、ワークショップ開催に至るまでの経緯、当時の心境を語ってもらいました。

■ロバート山本流・紙芝居ワークショップ

早いもので、『むちゃぶりかみしばい』という絵本を発売して、もう1年になります。この絵本がきっかけになって、最近、紙芝居を作るワークショップをやらせてもらっているんです。僕が相方の秋山(竜次)から無茶なお題を振られて、なんとか話と絵を絞り出しているように、ワークショップでは僕が参加者の皆さんに絵本のタイトルだけを無茶ぶりして、そのタイトルをもとに絵と話を作ってもらっています。といっても、僕の場合と違って、3つぐらいのタイトルから選べるようにしています。面白いのは、「絵が得意な人?」と聞いても、誰も手を挙げないんです。全員苦手だと思ってる。でも、僕のワークショップの場合、絵が得意かどうか、うまいか下手かは大事じゃないんです。じゃあ、何が大事かといえば、とにかくトライしてみること。別に絵で評価されなくても、話で評価されるかもしれない、想像力で評価されるかもしれない。とにかく、表現してみることが大事だから、絵が下手でも気にしないで、という話から始めます。なんてったって、講師である僕が絵心ゼロですから。

■自由で壮大な、子どもたちの発想力

これまで何度かワークショップをやらせてもらって、いくつかの絵本タイトルを試した結果、受けがいいのが見えてきました。 『線路の最後は?』『動物のレストラン』『お花の国のお姫さま』という3つのタイトルです。毎回毎回、子どもたちの発想力にワクワクしっぱなしです。 『線路の最後は?』の場合、線路の最後はブラックホールで飲み込まれて消える、という話を考える子もいるし、ゴミ捨て場みたいな場所に到着する電車もあるし。もちろん、オーソドックスに車輛基地に到着する子もいます。普通だって当然OKです。あと、このタイトルだと、お話の主語になるのは電車だったり、それに乗っている人になるのが基本ですけど、なかには線路そのものを主人公に話を作る子もいて驚かされます。線路の枕木に顔が描いてあって、その線路が新しい駅に配属され、いつしか駅も古びれていくなかでどんな歴史を歩むのか、という壮大なスケール。最後はリサイクルセンターに行って新しくなってから、新駅に使われるって話でしたからね。すごい発想力ですよ。先日は沖縄でもこのワークショップをやらせてもらいました。失敗したなぁと思ったのは、沖縄ってモノレールはあるけど、電車はないんですよね。なのに、 『線路の最後は?』のタイトルを出してしまって、「線路ってなんですか?」みたいな空気に。まあ、そんな状況でも、「このタイトルから思いついたこと何でもいいから」と、自由演技に持ち込めるのが『むちゃぶりかみしばい』らしさです。

■『むちゃぶりかみしばい』に必要なのは“勇気”

『むちゃぶりかみしばい』のいいところは、正解がないこと。自分が思いついたのが正解だから面白くなるし、子どもの発想力や物の見方って面白いなぁといつも痛感しています。でも、それが成り立つのは、絵が下手でもちゃんと描いたから。以前、「僕が息子に伝えたいメッセージは『勇気をもって行動せよ』」という話をしましたけど、やっぱり大事なのは勇気。下手でもいいから描いてみる勇気さえあれば、『むちゃぶりかみしばい』は成立します。絵本を出版させてもらってからも、僕は僕でずっと『むちゃぶりかみしばい』を続けています。タイトルを出すのはもちろん変わらず、相方の秋山です。基本的にはライブのネタとして描いているわけですけど、最近、秋山がタイトルを出すのを忘れがちなんです。ライブ一週間前でもタイトルが来ないこともある。それだと作業的に間に合わないんです。下手すりゃ徹夜でライブに行くことになりますから。だから、最近は僕の方からライブの10日前くらいに「そろそろタイトル欲しいんだけど」と秋山にLINEを送っています。なんで俺は自分から「むちゃぶり」を催促してるんだ?と疑問に思わないでもないですけど。ライブでの『むちゃぶりかみしばい』は、かれこれ3年半ぐらい続けています。本になったのは4タイトルですけど、それ以外に22作品あるんです。だから、まだまだ本にできますよ。絵のクオリティも、ちょっとずつですけど上がってるはず。ちょっとずつですけどね。

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ロバート 山本博

ライター
2018年で結成20年を迎える、お笑いトリオ・ロバートのメンバー。テレビ番組や劇場でのコントではツッコミとして活躍する一方、ボクシングのトレーナーとしてレッスンを開講したり、相方の秋山竜次から「むちゃぶり」で描かされた「むちゃぶりかみしばい」(文芸社)が出版されるなど、多方面に渡って活動している。趣味:ボクシング(フェザー級、戦績:1戦1勝1KO、トレーナーライセンス取得)、ポケモン、お城巡り、蕎麦屋巡り、体を動かすこと特技:ルービックキューブ、ロボットダンス、オカリナ、運動保育【育児絵日記Instagram】yamamotohiroshipapa
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