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ロバート山本が語るキングオブコント後日談、オリラジあっちゃんの一言に…


山本さんが芸人として、パパとして、気づきを綴る本連載。
第88回は、9月26日に放送され、話題を集めた「キングオブコント」(TBS系)について。
2011年に行われた第4回大会でロバートが優勝するまでの出来事を語ってくれました。

 

■キングオブコント黎明期におけるロバート


前回に引き続き、「キングオブコント」の話を。今回は、僕らロバートが優勝させていただいた第4回大会に至るまでです。

そもそも、お笑いにおける賞レースといえば、2001に始まった「M-1グランプリ」の影響が大きいわけですが、M-1は漫才の一番を決める大会。僕らロバートはコントしかやっていなかったので、M-1に向けて漫才師たちが吐きそうになるほどの緊張感やプレッシャーと向き合っているのを見て、「大変そうだな……」と対岸の火事のような気持ちでいました。

そんななか、2008年に始まったのが「キングオブコント」。ついに来たか、と。俺たちもあの入試前のような緊張感を味わうことになるのかぁ……と。

もう「コントしか無いのでM-1は出ません」みたいな言い訳もできないし、出るんだったらちゃんと結果を残さなきゃ! という気持ちで第1回大会に臨み、なんと決勝戦に残ることができたんです。

結果的にこのときは優勝に届きませんでしたが、今考えたら、決勝にまで残れたことが奇跡的なことだったなと。実際、翌年の第2回大会は準決勝で敗退しましたし、第3回はネタを練り上げきれず、そもそも出場すらできませんでした。

撮影:モリサキエイキ

■決勝戦で実感した“芸人の凄さ”


迎えた2011年の第4回大会。このとき秋山が選んだネタが「忍者ショー」。何万回と同じ忍者ショーをやり続けている劇団の舞台裏、というネタでした。

いつも立たせてもらっているルミネtheよしもとの舞台でも何度も試して仕上げていくんですけど、ルミネのお客さんは団体客がいらっしゃることも多く、年齢層が毎回違うんです。決勝直前の生命保険会社の社員旅行みたいな団体さんの時、僕らのネタが全く伝わらなかったんですよね。ピンとこないというか。

あの年、キングオブコント本番の前々日くらいのルミネでもあまりウケなくて、「もうこれ、どうする!?」みたいな空気になったのを覚えています。でも、「これだけ練り上げてきたんだし、これでウケなかったらもうしょうがないよ」と、ある意味で開き直って決勝戦に臨んだんですが……決勝で実感したのが“芸人の凄さ”でした。

それは、僕たちのことじゃなく、審査する芸人たちの感性の凄さ。当時は、準決勝で敗れた芸人100人が決勝戦の審査員。芸人が芸人の前でネタをするのって本当に残酷でやりづらいんですけど、あの時ばかりは、芸人に見てもらったことが功を奏したというか。芸人たちの「お笑い理解力」の高さに乗せてもらって、気持ちよくネタをやりきることができたんです。

いつもお笑いのことを考え、いろんなパターンの笑いを研究している彼らだからこそ、「あっ、こういうネタか!」といち早く理解してくれて、ネタの芯をとらえる直前で笑い始めるんです。

本来、お客さんは秋山のボケに対して僕がツッコむのを聞いて「あ、そういうことね」と笑うんですけど、僕のツッコミの前に笑いが起きている。そのおかげで、笑いがどんどん増幅していくんです。もしかしたら、また別のお客さんだったらあんなに響かなかったかもしれない。改めて「芸人ってスゲェな……」と思った瞬間でした。

あの頃って、秋山がちょっと変わったネタをやりたがる時期でもあって、最初は「それ、面白いのかな?」と、僕自身、掴みかねていた部分もあったんです。でも、秋山を信じてそのネタを突き詰めていったことで優勝することができました。

 

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