FacebookInstagramYouTube
ロバート山本「人生つまらないなんて言えない」祖母から教わったことは?

撮影:モリサキエイキ

Entertainment

ロバート山本「人生つまらないなんて言えない」祖母から教わったことは?


ロバートの山本博さんが芸人として、パパとして、気づきを綴る本連載。
第98回は、山本さんのおばあちゃんについて。

■ばあちゃん→僕→息子……受け継がれる「歴史愛」

僕の趣味というか大好きなものといえば、お城や戦国武将、神社といった歴史もの。嬉しいことに、その「歴史好き」は僕の息子にもしっかり受け継がれています。

でもこれ、元を辿れば僕のばあちゃんの影響が大きいんです。小さかった頃はよく散歩で神社に連れて行ってもらい、「このなかに神様がいるんだよ」という話を聞かされましたね。

子どもの頃は、ばあちゃんとおしゃべりをするのも楽しみで、歴史の話題も多かったです。日本の戦国武将の話だけじゃなく、世界の偉人の話も面白かったなぁ。たとえば、エジソンの話。どんな発明をしたかといった話題よりも、「実験をするのにお金が必要だから、子どもの頃からいろんなアルバイトをしていたんだよ」と。

そのなかのひとつが、電車のなかでの新聞売り。ただ、エジソンはそこで飽き足らず、毎日の新聞ネタを集め、週に一度、自分が編集長になって新聞を作って売り出していたんだそうです。金になるシステムを見つけて実践する男だからこそ、立派な発明家になれた、という話が面白いなって。

ほかにも、じいちゃんが戦争に行った話、大空襲の話も、興味をそそられる話ぶりで僕を魅了してくれました。ただ、そういった話題に僕の兄貴はまったく興味を示しませんでした。結局、山本家で歴史好きはばあちゃんと僕だけ、というのがなんとも不思議です。

撮影:モリサキエイキ

■ロバート山本のご先祖はあの大河ドラマ主人公の家系!?


最近は、芸能人の家系図を辿る番組なんかもありますよね。ばあちゃん曰く、山本家にも昔は先祖代々書かれてきた立派な家系図があったんだそうです。でも、戦争の空襲で焼けてしまった。よく「博にあの家系図を見せたかった……」と言っていましたね。

ただ、そんな由緒正しい家系図があるのって、本当にしっかりした家柄だけのはず。いやいや、我が山本家が!? と孫の僕ですら「本当なの?」とちょっと怪しんでいます。

今、僕の両親は群馬で暮らしていますが、ルーツを辿ると福島県の会津若松で酒屋業を営んでいて、商売をさらに広げるために東京に出てきたんだそうです。そして、戦争を経て群馬へ。で、本当かどうかはわかりませんが、ばあちゃんの話によると、会津の先祖のなかには鉄砲の先生もいた、と。

「会津」「鉄砲の先生」「山本姓」……歴史好きならピンときませんか? そうです。NHK大河ドラマ『八重の桜』で綾瀬はるかさん演じた山本八重とまったく一緒なんです。しかも、家紋まで一緒です!

もっとも、本当に偉人の山本八重と我が山本家になにか関連があるのかはまったくの不明。話し上手なばあちゃんの創作だった可能性も否定できません。

だってこの話、ばあちゃん以外からは聞いたことがありませんから。なんで山本家に嫁いできたばあちゃんの方が詳しいの? という点も引っかかるポイントです。

ちゃんと調べればわかることなのかもしれませんけど、グレーなままでいいかなと思っています。もし違っていたら、ばあちゃんになんて報告していいかわからないですしね。
 

■子どもたちに学んで欲しい歴史の意味と、切実な悩み

そんなばあちゃんからよく言われたのは、「困ったら本を読むんだよ」ということ。子どもの頃はそうは言っても「本なんでメンドくさい。ばあちゃんの話を聞いていればいいや」と思っていたんですけど、結局、大人になって自分の知識が足りないと感じると、自然と本を手にするようになりました。これはもう、ばあちゃんのおかげですね。

子どもの頃は、「本=学術書」みたいな難しいイメージがあったんですけど、小説などから入れば普通にエンターテイメントじゃないですか。最近は、歴史漫画もたくさんありますからね。

最近の悩みは、そういった歴史系の面白かった本の保管をどうするか。奥さんからは、「もう読まないなら捨ててよ」と言われるんですけど、いつか息子が「親父って何読んでるの?」と、僕がこれまで読んできたものに興味を示すかもしれない。そんな希望があるから、どうしても捨てられないんですよね。

歴史モノのDVDもそうです。いろんな娯楽系DVDはほとんど処分したんですけど、歴史モノだけは残しているんです。

僕の個人的な考えなんですけど、今、生きていることを感謝するには、ざっくりでもいいから、歴史的な背景を知ることが大事なこと。
僕らが平和な時代を生きているのは、ずっと平和を望んできた先人たちの歴史の上に立っているから。

この戦のない日本にするためにどれだけの人が命懸けで戦ってきたことか。「人生つまらない」なんて間違っても言えません。
そのことを、子どもたちにもいつかちゃんと知って欲しいな……そんなことを考えながら、今日もまた収納場所で奥さんに怒られています。
 

あわせて読みたい

「どうせママだから…」そんな考えを、ライブ配信が変えてくれた!【ママライバーインタビュー⑩】

Entertainment

2024.04.11

「どうせママだから…」そんな考えを、ライブ配信が変えてくれた!【ママライバーインタビュー⑩】

ロバート 山本博

ライター
2018年で結成20年を迎える、お笑いトリオ・ロバートのメンバー。テレビ番組や劇場でのコントではツッコミとして活躍する一方、ボクシングのトレーナーとしてレッスンを開講したり、相方の秋山竜次から「むちゃぶり」で描かされた「むちゃぶりかみしばい」(文芸社)が出版されるなど、多方面に渡って活動している。趣味:ボクシング(フェザー級、戦績:1戦1勝1KO、トレーナーライセンス取得)、ポケモン、お城巡り、蕎麦屋巡り、体を動かすこと特技:ルービックキューブ、ロボットダンス、オカリナ、運動保育【育児絵日記Instagram】yamamotohiroshipapa
SHAREFacebook
POST
LINELINE