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ロバート山本も参戦!「#お前ら誰が主人公の大河が見たいんだ」誰を選ぶ?

撮影:モリサキエイキ

Entertainment

ロバート山本も参戦!「#お前ら誰が主人公の大河が見たいんだ」誰を選ぶ?


ロバートの山本博さんが芸人として、パパとして、気づきを綴る本連載。
第105回目は、先日Twitterで話題を集めたハッシュタグ「#お前ら誰が主人公の大河が見たいんだ」にロバート山本さんも参戦!?

■武田信玄も認めた男。戦国最強剣豪、上泉信綱

少し前に、ツイッター界隈で「#お前ら誰が主人公の大河が見たいんだ」というハッシュタグが話題になりました。僕もこれに乗っかり、いつか大河で描いて欲しいオススメの偉人を紹介したいと思います。

戦国時代というのは、基本的には数の論理。兵隊の数が勝敗のカギを握ります。それに対して、1対1なら戦国最強は誰なのか? この視点で剣術を極めようとしたのが、上泉信綱という武将です。

この人、なんと我が群馬県出身。同郷の身としては、群馬から天下一になる剣士がいたんだ、ということがたまらなく誇らしい! 当然、上泉信綱のお墓も行きましたし、生誕の地も行ったことがあります。

上泉信綱は、もともとは長野業正という群馬の武将に仕えていました。この長野業正も、北条家や武田家など群雄ひしめく関東にあって、その侵攻をたびたび退けた気骨ある武将です。

上泉信綱はそんな長野業正の懐刀として仕えていましたが、長野業正が亡くなると、ライバルだった武田信玄から「ウチに来ないか?」とヘッドハンティングされたんです。

当時の武田軍は、「戦国一」とも称されたバリバリの武闘派集団。しかも、金山を抱えていたおかげで金銭的な余裕もある。これ以上ない高待遇です。野球で喩えれば、ジャイアンツやヤンキースのようなチームから声をかけられたのに、上泉信綱は「私は剣を極めたい」と断るわけです。

その真摯な姿勢に対して、武田信玄も「わかった。ただ、ほかの武将には絶対に仕えないで欲しい。信玄の『信』を与えるからそのことを約束してくれ」と。だから信綱の『信』は信玄の『信』なんです。戦国最強の武田信玄からも認められた男! これだけでもすごくないですか!?
 

撮影:モリサキエイキ

■『バガボンド』のライバルたちの始祖が上泉信綱

「剣豪」と聞くと、宮本武蔵や佐々木小次郎が有名ですけども、その大元を辿ると上泉信綱に行き着いてしまう。そんな偉人でもあります。

宮本武蔵といえば、漫画『バガボンド』で戦いぶりを知ったという人も多いはず。その『バガボンド』で有名になった一人に、物語序盤のライバル、宝蔵院胤舜という人物がいます。

槍の使い手として圧倒的な強さを誇った胤舜。その師匠に宝蔵院胤栄というおじいちゃんがいましたが、そのさらに師匠筋にあたるのが上泉信綱なんです。すごくないですか!?剣だけではなく槍の名手の師匠でもあるんです。

ほかにも、柳生石舟斎という、柳生新陰流を立ち上げたすごい剣豪も『バカボンド』では描かれていましたが、その「柳生新陰流」の元となる「新陰流」を作ったのが上泉信綱です。つまり、宮本武蔵が戦ったライバルたちの師匠の師匠なんです。

そして、柳生石舟斎が作った「柳生新陰流」は、のちに息子の柳生宗矩が受け継ぎ、徳川将軍家の剣術指南役となります。つまりは、日の本一の剣術師匠の創始が上泉信綱、ということになるわけです。
 

■もし、タイムマシンが使えるならば……

ちなみに、当時の稽古といえば、木刀でガツガツやりあうもの。当然、ケガも日常茶飯事で、一度ケガをしてしまうと稽古がしばらくできない悩ましい課題がありました。そこで上泉信綱は、竹と皮を使った剣で稽古をしなさい、と弟子たちに奨めたそうです。

これが今の竹刀の原型、と言われています。上泉信綱が竹刀を生んだことで稽古量を増やすことができた上に、精神を鍛えることの大切さも教えました。これがのちに剣道につながっていく、というのもすごいですよね。

こんな偉大な剣豪、上泉信綱の大河ドラマをぜひとも見たい! ただ、剣の動きや体さばきをどう再現すればいいのか、という難点があります。世界一のボクサー、マイク・タイソンのドラマを撮ろうとしても、マイク・タイソンの動きを誰も真似できないのと一緒です。

『るろうに剣心』のようにCGを使えば可能かもしれませんが、できることなら、加工した映像でなどではなく、人間の限界に迫るような、アスリートとしての本当の動きを見たいんです。

だからこそ、もしタイムマシンで過去に戻れるなら、僕は明智光秀に会って謀反の理由を聞くか、上泉信綱に会ってその剣術ぶりを見てみたいですね。

そして、もし上泉信綱の大河ドラマが実現したならば、数多くいる弟子の中の1人でいいのでエキストラ出演させていただきたい。セリフなんかなくてもいいんです。上泉信綱の地元の後輩として、ドラマに少しでも参加できれば、それで幸せですよ。


撮影/モリサキエイキ 構成/オグマナオト 企画/mamagirlWEB編集部

 

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ロバート 山本博

ライター
2018年で結成20年を迎える、お笑いトリオ・ロバートのメンバー。テレビ番組や劇場でのコントではツッコミとして活躍する一方、ボクシングのトレーナーとしてレッスンを開講したり、相方の秋山竜次から「むちゃぶり」で描かされた「むちゃぶりかみしばい」(文芸社)が出版されるなど、多方面に渡って活動している。趣味:ボクシング(フェザー級、戦績:1戦1勝1KO、トレーナーライセンス取得)、ポケモン、お城巡り、蕎麦屋巡り、体を動かすこと特技:ルービックキューブ、ロボットダンス、オカリナ、運動保育【育児絵日記Instagram】yamamotohiroshipapa
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