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ロバート山本「僕にとって大きな別れ」キートン山田さんへの特別な思いとは

撮影:モリサキエイキ

Entertainment

ロバート山本「僕にとって大きな別れ」キートン山田さんへの特別な思いとは


ロバートの山本博さんが芸人として、パパとして、気づきを綴る本連載。
第107回目は、アニメ『ちびまる子ちゃん』のナレーションを担当している、キートン山田さんに対する特別な思いについて。
 

■もうすぐお別れ、『ちびまる子ちゃん』のキートン山田さん

春は出会いの季節でもあり、別れの季節でもあります。僕にとって大きな別れといえるのが、大好きな『ちびまる子ちゃん』のナレーター、キートン山田さんが今月いっぱいで引退されてしまうことです。

放送開始の1990年以来、約31年にわたって聴き続けてきたわけですから、特別な思いがあります。というのも、アニメ『ちびまる子ちゃん』は、まさにキートン山田さんあっての作品だと思うからです。

ツッコミから何から、全部ナレーションで処理していく。あの斬新なスタイルが『ちびまる子ちゃん』人気のひとつの要因だったのは間違いありません。

それがなくなる・変わるというのは、本当に寂しいことですが、長い間お疲れ様でしたという気持ちです。主人公のまる子を演じるTARAKOさんも、キートンさんに「やめないで」と説得しようとしたけれど、意志が固くて無理だったそうです。

スポーツもそうですけど、第一線で活躍される方の引き際、というのは本人にしかわからない部分もありますし、難しいですよね。周囲は「続けて欲しい」「まだまだできます」と思っても、本人はまた違った感覚で「前とは違うな」というものがあるんだと思います。
 

撮影:モリサキエイキ

■キートン山田さんはツッコミの極み

改めて思うキートン山田さんのすごさというと……、一言で説明するのは難しいですが「トーン」なのかな、と思います。声は真面目でふざけてないのに、ちゃんと面白いトーンで読んでいる。

キートン山田さんの普段のしゃべり、会話というのを見たことがないので想像ではありますけど、たぶんご本人もすごく面白い方のはず。面白くない人があんな面白いナレーションなんて、きっとできませんから。

以前、『ちびまる子ちゃん』のアフレコ現場を見たことがありますけど、たとえば「めちゃくちゃである」という、たった一言だけなのに、それがとにかく面白いんです。入るタイミングも含め、完全にツッコミになっている。ツッコミっぽくないけど、キートンさんの一言はツッコミです。

どっちらけになったまる子一家の顛末を、たった一言で終わらせる。ロバートのツッコミ担当としても勉強になります。でも、あの声とトーンだからこその面白さでもある。

もちろん、次にどんな方がナレーターを務めるのかも楽しみです。当然、あの作品におけるナレーターの重要性はわかりきった上で選ぶはずなので、「なるほど!」となるキャスティングのはず。キートンさんとの別れを寂しく思いつつも、新しい『ちびまる子ちゃん』も楽しんでいきたいです。
 

■YouTube世代とジャンプ世代のギャップ

ちなみに、我が息子もアニメは好きでいろいろ見ていますが、さすがにまだ『ちびまる子ちゃん』の面白さには目覚めてないですね。『ちびまる子ちゃん』の面白さって、結構、大人の味わいですから。

そんな息子が今、夢中になっているのは、アマゾンプライムで見られる『大恐竜時代へGO!!』。ドジばかりの大英自然史博物館の職員アンディが、博物館内にある古時計を使ってタイプスリップする、という番組です。

基本的なフォーマットは、いつもなにか展示物を壊してしまうアンディが、代わりになるものはないか、どうすれば復元できるか、とタイムスリップして問題を解決する、という展開ばかり。ワンパターンなんですけど、子どもからすると、その安定感のある展開がいいんでしょうね。

それと、1本が15分くらいで終わるのもいい。すでに我が息子はYouTube世代で、YouTubeのテンポに慣れているので、30分のアニメでもなかなか全部は見てくれません。

5分や7分くらいで終わるYouTubeの映像を見て、ザッピングでどんどん変えていくスタイル。リアルタイムの番組を楽しむ、という視聴習慣はありません。

僕は『ジャンプ』世代だったので、「ドラゴンボール始まるよ」「もうすぐ聖闘士星矢が始まる!」と、時間に合わせてテレビの前に兄貴と一緒に座って、始まるのをワクワクして待っていました。もうあの感覚はないんだなと思うと、それもちょっと切ないですね。



撮影/モリサキエイキ 構成/オグマナオト 企画/mamagirlWEB編集部
 

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ロバート 山本博

ライター
2018年で結成20年を迎える、お笑いトリオ・ロバートのメンバー。テレビ番組や劇場でのコントではツッコミとして活躍する一方、ボクシングのトレーナーとしてレッスンを開講したり、相方の秋山竜次から「むちゃぶり」で描かされた「むちゃぶりかみしばい」(文芸社)が出版されるなど、多方面に渡って活動している。趣味:ボクシング(フェザー級、戦績:1戦1勝1KO、トレーナーライセンス取得)、ポケモン、お城巡り、蕎麦屋巡り、体を動かすこと特技:ルービックキューブ、ロボットダンス、オカリナ、運動保育【育児絵日記Instagram】yamamotohiroshipapa
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