撮影:モリサキエイキ
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ロバート山本が語る、子どものゲーム「制限することのマイナスも大きい」
ロバートの山本博さんが芸人として、パパとして、日常の気づきを綴る本連載。
第113回目はゲームについて。子どもとゲーム、親としてどう向き合う?
■スポーツ化するゲーム環境がもたらすもの
おかげさまで、YouTubeでのゲーム配信「ロバート山本ひろしのゲームチャンネル」の登録者が10万人を超えました。このチャンネルでは僕も視聴者さんと一緒にゲームを楽しませてもらっている感覚なので、こんな幸せなことはないですよね。
子どもの頃もゲームは楽しかったですけど、大人になってからのゲームがいいのは、自分の自由な時間にできること。
昔は学校が終わって誰かの家に集まって、みんなでワイワイとファミコンを始めても、すぐに「もうご飯だから帰らなきゃ」と無理やり終わらせていたものです。
でも今や、家にいながら友達とオンラインでゲームする時代ですよ。習い事や宿題で忙しい子もいるし、むしろその方が効率よく楽しめるんですよね。
寝る前の1時間、「何時に集まってゲームしよう」と約束して、それまでに宿題とお風呂を終わらせる。その方が計画しやすいし、さらに言えば、友達がいなくてもオンライン上にゲーマーが大勢いるから、そこに飛び込めばいつでも仲間とゲームができる。
一時期、ちょっと意地悪なゲーム上級者が初心者をもて遊んだり、煽りプレーをしたり、チャットで酷い言葉を並べたりすることが問題になったこともありました。でも、最近はそうした事態もかなり減ってきています。
それって、「e-sports」の影響も多大にあるはずです。「ゲームのどこがスポーツなんだ?」という方もいますけど、確かにスポーツのイメージでプレーする人も増えています。そして、スポーツ的感覚でプレイすることによって仲間や相手プレーヤーに対する“リスペクト”=“スポーツマン精神”がゲームにも導入されてきたからこそ、煽りプレーも減ってきているんです。
■ゲームを「制限することのマイナス」もある
現実世界では、初対面の人と話すことってなかなかないじゃないですか。だけど「ゲーム好き」という共通項で仲間になれて、「よろしくお願いします!」と普通に会話が始められることって、僕は素敵なことだなと思います。
僕らが子どもの頃、ゲームセンターの格闘ゲームは、いろんな人間がプレイしていて僕みたいなモジモジしてる人もいれば、怖そうなヤンキー系の人も結構いました。「もし自分が勝ってしまったら、むしろその後が怖いぞ……」と相手の顔色を窺いながらプレーしていましたけど、最近のゲームはもっと爽やかなイメージになっています。
といっても、今でも「教育上やらせたくない」という親御さん、ご家庭もあると思います。もしくは、もっとゲームをやりたいんだけど家族の手前……と満足に遊びきれてないパパもいるかもしれません。
僕自身、ゲームで育った一人として言わせていただくなら、「制限することのマイナス」も大きいんじゃないかな、ということです。むしろ、子どもが夢中になりたいものともっと向き合ってもいいんじゃないかな、って。
もちろん、犯罪とか人に迷惑をかけるのはダメですよ。ゲーム依存症になったりするのも心配ですよね。でも、ゲームをやらないとしても、その時間でテレビや漫画を見たり、YouTubeなど見ているんだとしたら、変わらないと思うんです。
それこそ、YouTubeでゲーム実況を見ていたらそれはもうゲームですよね。だから、上手に親が子どものゲーム管理ができるのならば何の問題もないんじゃないでしょうか。
■オンラインだからこそ「人対人」の意識が大切
「親が上手にコントロールする」という部分でぜひ知っていただきたいのは、「あと何分」と時間で制限するよりも「あと1プレー」と、キリのいいところやプレー回数でコントロールしてあげてほしい、ということです。
僕らが子どもの頃だと時間制限でよかったかもしれないですけど、今やオンラインでプレーするのが主流になってきた分、なかなか「こちらの時間」だけで制限はできない。
むしろ、オンラインだからこそ「人対人」の意識が大切です。いい勝負ほど時間がかかることもあるんです。「ゲームのスポーツ化」の話をしましたけど、スポーツの試合も、ラリーが続いているのに「はい、時間だから終わりです」とできない場面はたくさんありますよね。
さらに言えば、オンラインプレー中にいきなり切断なんてしたら、それこそマナー違反です。サッカーや野球の試合中に「親に時間決められてるからここで帰るわ」と仲間が消えたら一瞬で勝負終わります。相手にも事情はあるんでしょうけど、一人でやっているのではないですからね。
その点、ありがたいのは、我が家は奥さんもゲームをやる人なんです。だから、ゲームへの理解があるというか、「何時に終わりね」よりも「次のマッチが最後ね」「何時にどこどこ行くからそれに合わせてね」みたいな言い方をしてくれます。
そんな風にゲームに理解のある親とだったら、家のなかのコミュニケーションも円滑になるんじゃないでしょうか。僕自身、息子といつか一緒にゲームで協力プレイして難敵クリアをするのが楽しみです。
撮影/モリサキエイキ 構成/オグマナオト 企画/mamagirlWEB編集部
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2018年で結成20年を迎える、お笑いトリオ・ロバートのメンバー。テレビ番組や劇場でのコントではツッコミとして活躍する一方、ボクシングのトレーナーとしてレッスンを開講したり、相方の秋山竜次から「むちゃぶり」で描かされた「むちゃぶりかみしばい」(文芸社)が出版されるなど、多方面に渡って活動している。趣味:ボクシング(フェザー級、戦績:1戦1勝1KO、トレーナーライセンス取得)、ポケモン、お城巡り、蕎麦屋巡り、体を動かすこと特技:ルービックキューブ、ロボットダンス、オカリナ、運動保育【育児絵日記Instagram】yamamotohiroshipapa
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