撮影:モリサキエイキ

Entertainment

映画『深海のサバイバル!』公開記念!伊沢拓司さんにインタビュー

■自然を正しく恐れるためにも「知識」が必要

――伊沢さんご自身も、主人公・ジオ達のように、子どもの頃は自然に触れ合う経験をされていましたか?

伊沢:実家が山の近くだったので、虫捕りはよくしていましたし、習い事で水泳とサッカーをしていたので、自然に触れ合い身体を動かすという環境下にはいました。

 ――そういった経験は、その後の人生や勉強にどう役に立つのでしょうか。

伊沢:直接何かの役に立つというよりも、所有に価値がある経験だったと思います。経験しているか、していないかで、創作物に対する感じ方も変わってくる。例えば、ホラー作品で山の中に籠っているシーンがあったとしたら、山の静けさや暗さを経験していないとリアリティを感じません。

それこそ、僕はテレビの仕事で無人島に行くことがあるのですが、海の怖さと恵みは経験しないとわからない。また、野性の環境下で見る星の美しさは筆舌に尽くしがたいものがあります。経験として持っていること自体、意味があると思いますね。

 ――無人島で恐怖を感じた経験を具体的に教えてください。

伊沢:いかだで海の上に立った時に、下に何があるのか底が見えない時に恐怖を感じます。深海は美しくも恐ろしい場所であると、身をもって経験しました。一方で、知識があったおかげで恐怖を乗り越えたことも。

無人島でタコを獲ったのですが、実は噛まれると毒が入ってくるタイプでした。でも、毒があることを知っていたので、慎重に取り扱うことができました。もし何も知らなかったら慎重に扱うこともできず、ただ怖がることしかできなかったはず。知識があるというのは、正しく恐れられることでもあるのです。
 

撮影:モリサキエイキ

■親は、点数や正誤に表れない子どもの努力を見つけてあげてほしい

――読者に向けて、子どもの勉強の見守り方についてもお伺いさせてください。子どもが主体的に勉強をするようになる方法はあるのでしょうか。

伊沢:勉強をいきなり好きになるというのは、性格が変わるようなこと。性格は変えられないので、勉強に向かっていける環境を整備してあげるといいと思います。成長を褒めるだとか、ご褒美をあげるだとか、何かしらの原動力を親が作ってあげることで、勉強の楽しさを自分の中に見出してくれると思います。あとは、周りに努力する人や勉強する人がいることも大事だと思います。例えば、親が勉強している姿を見せるだとか。

――伊沢さんご自身は、どんな原動力で勉強をしていたのですか?

伊沢:実は僕自身、今でも算数・数学はずっと苦手ですし、好きではないです。勉強自体は好きではないけど、勉強ができる自分は好きという自尊心を保っていたので、成長や他人に勝つことをモチベーションに勉強をしていました。

――子どもが勉強に向かうような自尊心の育て方とは?

伊沢:少しでも成長したら、その成長を認めてあげることです。学校教育は40人単位で行うので、子どもの小さな成長を捉えきれません。だからこそ親がフォローしてあげるといいと思います。たとえテストの点数が20点だったとしても、理解できていて最後に計算ミスをしただけの20点なのか、根本的な理解が足りない20点なのかで、子どもの努力量は異なるわけです。点数や正誤に表れない努力を見つけてあげることこそが、その子が自分を好きになって、嫌いでも努力を続けるための原動力になると思います。

 ――つい頭ごなしに怒ってしまうこともあるので、肝に銘じます……。ちなみに、伊沢さんは親御さんから「勉強しなさい!」と言われなかったタイプですか?

伊沢:なぜか「東大生の親は『勉強しなさい』と言わない」と思われがちですが、全然そんなことはないですよ(笑)。僕も「勉強しなさい」と言われて育ってきましたから。ただ、僕の親は言うタイミングが上手でした。ゲームなど遊びに熱中している時ではなく、ただダラダラしているだけの、ぐうの音も出ないタイミングで言ってきたので。

――反発したことはなかった?

伊沢:もちろんイラっとしたこともありましたが、なぜやるのか、何が大事なのかという勉強の必要性を論理的に説明されていたので、納得できましたね。親は、子どもの僕に対しても難しい言葉を使い、大人扱いするタイプでした。それもあって子どもながらに勉強はやらなきゃいけないものだという感覚を論理的に掴んでいました。

 ――「難しい言葉」というのは、例えば?

伊沢:覚えているのはすごくくだらない話ですが、僕が寝室で寝ようとしたら、父に「この部屋は色んなものが出るぞ。寝室だけに、『神出鬼没』だからな!」とか言われるんです。でも、僕は何を言っているのかわからないから笑いもしない。すると父はスベりたくないから、意味を解説する。「神出鬼没という言葉があって……」と。とにかく、子ども扱いせず言いたいことを言いたい放題言う親でした。ただ単に配慮が足りないだけだったのかもですが(笑)。結果的にプラスになりました。
 

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