撮影:モリサキエイキ

Entertainment

ロバート山本が歴史を踏まえて考える…理想のリーダー像は? 

ロバートの山本博さんが芸人として、パパとして、日常の気づきを綴る本連載。

第139回目は日本史から学ぶリーダー論、組織論。歴史好きな山本さんがやさしく解説!
 

Recommend

「かわいくて子どもが乗りやすい♡」 ファースト自転車ってどう選ぶ?

■日本史から学ぶリーダー論、組織論


世間的には選挙が間近に迫ってきたこともあって、「リーダーとは?」といったことが話題になることも多いですよね。僕は政治のことが詳しいわけではありませんが、歴史好きの観点から、どんな人がトップになるのがいいか、いい組織にはどんな人材が必要か、といったことを考えることが実は多いんです。

たとえば、歴史物の大家、司馬遼太郎先生の作品では、主人公はリーダーじゃないことがほとんどです。僕も映画版ではエキストラとして参加した『燃えよ剣』の主人公、土方歳三は新撰組の副長で、局長は近藤勇ですから。

同じく、エキストラで参加した『関ヶ原』の世界でもそう。豊臣秀頼でもなく徳川家康でもなく、豊臣方の五奉行の一人だった石田三成が主人公なんです。

だから、みんな「リーダーリーダー」と言いますけど、リーダーを補佐している人の技量がどれだけ重要か、という話だと思うんです。そして、実務面を取り仕切る補佐役にはない“カリスマ性”をリーダーが持っているかどうか。

逆に言うと、しっかり者だけどカリスマ性がないならリーダーとしてうまくいかないし、カリスマ性はあるけどやってることが無茶苦茶な人だけでは、いい組織にならないということでもありますよね。

撮影:モリサキエイキ

■両兵衛・三成・土方副長……ナンバー2がいればこそ


ただ、本当に優れたリーダーというのは、カリスマ性とともに「人間的魅力」を兼ね備えているもの。そんな人のもとには、必然と有能な補佐役も集まるんです。

豊臣秀吉が典型で、女たらしで人たらしでみんなから好かれる。農民から武士にのぼりつめた人だからこその人脈や価値観というか、人間的魅力を持っていた人だと思うんです。その魅力にほだされて、実務面で優秀な家臣が何人も集まりました。

戦闘面においては、“両兵衛”と呼ばれる竹中半兵衛、黒田官兵衛の天才軍師。政務面においては、先ほども名前を出した超切れ者、石田三成。優秀な部下がいつもいたから、秀吉は自分のパラメータのなかで「魅力」という項目に全振りすることもできた、とも言えます。

新撰組もそうで、局長の近藤勇という人は人間的魅力とカリスマ性と剣術の強さが抜きんでていたので、みんなが近藤勇に憧れていた。それに対して、副長の土方歳三は「鬼の副長」と呼ばれて恐れられていたと言われています。

でも、組織としての新撰組は街の若者やゴロツキなど集まりなので、土方がビシッとやっておかないとタガが外れてしまう。その役割分担ですよね。

新撰組では違反した人間に切腹をさせる際、近藤局長の人気を下げるわけにはいかないので、副長の土方歳三が命じて粛清させていたみたいです。今も昔もどの業界でも一緒で、ナンバー2の仕事というのは大変です。

じゃあ、土方がトップに立てばいいかと言えば、近藤局長の様なカリスマ性や人間的魅力がなかったのであれば、きっと人は離れていく。そういう意味で、2人のパワーバランスというか、関係性も成り立っていたんでしょうね。
 

■組織を長持ちさせるための「人材の多様性」

きっと政治の世界もそうですけど、優秀な人がリーダーだからといって、必ずしも上手くいくわけではないということですよね。

やっぱり、「人間的魅力」と「カリスマ性」……つまり、あの人がやっているならしょうがない、と思わせるほどの人間力を持った人が優秀な味方を側に配したときが一番強い。歴史から学ぶとすると、このパターンでうまくいくことが多いような気がします。

カリスマ性だけが突出した人だけでグイグイ行っても、だいたい崩壊しますから。典型例が織田信長ですよね。信長はカリスマ性の塊だったけど、自分の我を通しすぎて周りがついてこれず、結局、部下に殺された。やっぱり、仲間を大事にする気持ちは欠かせないです。

逆に、その信長を討った明智光秀も、やっぱり天下人にはなれない。それは、信長のカリスマ性には負けてしまう。石田三成にしても、仕事的には経理担当、厳しい年貢の取り立てをしすぎて百姓からは憎まれていたのかもしれません。

「人間的魅力」と「カリスマ性」と「実務能力」。そのすべてを兼ね備えるのは難しいからこそ、組織やグループを長持ちさせる上では「人材の多様性」が求められるんじゃないでしょうか。
 


撮影/モリサキエイキ 構成/オグマナオト 企画/mamagirlWEB編集部

ロバート 山本博

2018年で結成20年を迎える、お笑いトリオ・ロバートのメンバー。テレビ番組や劇場でのコントではツッコミとして活躍する一方、ボクシングのトレーナーとしてレッスンを開講したり、相方の秋山竜次から「むちゃぶり」で描かされた「むちゃぶりかみしばい」(文芸社)が出版されるなど、多方面に渡って活動している。

趣味:ボクシング(フェザー級、戦績:1戦1勝1KO、トレーナーライセンス取得)、ポケモン、お城巡り、蕎麦屋巡り、体を動かすこと
特技:ルービックキューブ、ロボットダンス、オカリナ、運動保育

【育児絵日記Instagram】yamamotohiroshipapa
SHAREFacebook
TWEETTwitter
LINE LINE