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ぐんま特使のロバート山本から「都道府県魅力度ランキング」にひとこと

撮影:モリサキエイキ

Entertainment

ぐんま特使のロバート山本から「都道府県魅力度ランキング」にひとこと

ロバートの山本博さんが芸人として、パパとして、日常の気づきを綴る本連載。
第144回目は、毎年発表されては話題を集める「都道府県魅力度ランキング」について。
群馬県の順位に物申す!?

■群馬県は毎年下位クラス!

毎年発表される「都道府県魅力度ランキング」という調査をご存じでしょうか。この調査で、我がふるさと・群馬県は今年44位でした。ちなみに去年の調査は40位タイだったのでランクダウン! この結果を受け、群馬県の山本一太知事がご立腹とのニュースが流れて話題になっています。
 
この件については、ぐんま特使を務める私、群馬大好きロバート山本としても、山本群馬県知事に代わって一言物申したいところ……一般の方から見ればそこまで気にしなくていいのでは?と思うかも知れませんが、観光業界の皆さんは大打撃。そんな方々の努力を考えるといつまでもこのランキングに振り回されてていいのかな?と思うところもあります。
 
調べてみるとこのランキング、開始以来13年、ずーっと北海道が1位。ちなみに、2位以下は京都府、沖縄県、東京都、大阪府と、大都市か観光地が続きます。一方、我が群馬といえばずーっと40位台で、最下位になったことも。それどころか「群馬」「栃木」「茨城」の北関東勢の最下位争いが激しいのです。
 
そりゃ、北海道は魅力ありますよ。あれだけ美味しいものがあるし、雄大な大自然もあって、僕も大好きです。ただ、我が群馬県だってすごく観光に力を入れて盛り上がってきているのに、順位が上がるどころか下がり落ち込む方々を見るのは、正直つらい。

そこで提案があります。このランキング、「魅力度ランキング」ではなく、「魅力“向上”ランキング」にしてはいかがでしょうか? 前年よりもこれだけ魅力がアップしたよ、という調査。つまり、伸びしろ評価です。
 

撮影:モリサキエイキ

■将軍様も憧れた“山本的泉質日本一”、草津温泉

たとえば、群馬が誇る観光地、草津温泉。今はコロナで大変ですが、それでも温泉街の皆さんは本当に頑張っています。
 
そんな草津温泉も、実は以前寂れていた時期もありまして、その反省を踏まえ、「どうすればもっと多くの人に来てもらえるか」の知恵を出し、草津の湯畑をライトアップ、湯もみショーなどエンターテイメント化するといった工夫で、近年は若者カップルの姿で賑わっています。
 
そんな「過去からの変化」を知る身としては、群馬は以前に比べ観光客激増しているのですが、魅力度ランキングはダウンしていたりして「本当なの?」と感じてしまうし、観光業の皆さんの頑張りがもっと報われてほしい、と思ってしまうんです。
 
それならば、観光収益がどれだけアップしたか、観光客がどれだけ来るようになったかでランキングにしてほしいのです。そんな評価をされたなら、群馬だけでなくランク下位の他県も頑張れるはず。
 
そもそも論でいえば、群馬の温泉は、泉質なら僕は日本一なのではないかと自負しています。僕は温泉が好きで温泉地巡りをしていますが、やっぱり一番は贔屓目なしに草津温泉のお湯だと感じてしまっています。温泉に浸かって肌を触ったらすぐにわかりますから。もう体がもうすべすべプルプルになるんです。
 
僕が言っても説得力がないのなら、将軍様の威光を借りましょう。「暴れん坊将軍」でおなじみの八代将軍吉宗、それに十代将軍家治は、草津のお湯に憧れて、お湯を樽詰めにして江戸まで運んでいたんです。一体、何往復したんだ!? って話です。
 

■未来志向の「魅力“向上”ランキング」の検討を!

群馬では伊香保温泉も有名ですが、こちらは武田軍の御用温泉。武田軍が織田・徳川連合軍に鉄砲の3段打ちで負けた逸話で有名な「長篠の戦い」のあと、傷ついた武田兵を癒すため、武田勝頼は「伊香保のお湯が傷にいいぞ」と聞いて、この地を野戦病院代わりにしようと考えます。
 
その際、真田昌幸に「ここを整備してほしい」と命じてできたのが伊香保温泉のシンボル、石段街。このストーリーだけでもグッときますよね。
 
つまり、戦国大名に愛されたお湯があり、将軍様が憧れた天下の名湯があるのが我が群馬県。将軍も憧れた名湯がある群馬は「44位」将軍ならばもう少し上にランクしてくれるかもしれません。
 
そりゃあ、北海道や沖縄に比べたら観光客数では敵わないでしょう。それでも、アンケート対象の人たちは本当に全県巡っているのか?行ったところだけの評価ではないのか?憧れ県ランキングになってないか?など、ランキング自体に不信感持つ気持ちもわからなくもない。
 
もちろん、この「都道府県魅力度ランキング」での低評価で逆に注目された、という部分があることも否定しません。群馬県いじりもたくさんされてきました。ただ毎年そこまでランキングの大きな変化はないし、どれだけ努力したところで北海道や沖縄を退けて群馬が一位になれるとは考えにくい。

そう考えると観光業界の方々にとって、とても不公平なランキングなのかもしれない。もちろん、なくしてほしいということをいってるわけではありません。実際にこれだけメディアに取り上げられてきたランキングなので。
 
ただ、前年よりもどれだけ創意工夫を重ねた結果、観光客数がこれだけ増えた。そういった客観的な数値を元にした「観光収益向上ランキング」「魅力“向上”ランキング」みたいなものも別にあっていいのではないでしょうか。そのほうが評価された側の尽力が結果に反映されやすいし、その評価をもとに「旅行に行ってみようかな」と思う観光客も増えるかもしれないし、双方にとっていいものになるのではないでしょうか。
 


撮影/モリサキエイキ 構成/オグマナオト 企画/mamagirlWEB編集部

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ロバート 山本博

ライター
2018年で結成20年を迎える、お笑いトリオ・ロバートのメンバー。テレビ番組や劇場でのコントではツッコミとして活躍する一方、ボクシングのトレーナーとしてレッスンを開講したり、相方の秋山竜次から「むちゃぶり」で描かされた「むちゃぶりかみしばい」(文芸社)が出版されるなど、多方面に渡って活動している。趣味:ボクシング(フェザー級、戦績:1戦1勝1KO、トレーナーライセンス取得)、ポケモン、お城巡り、蕎麦屋巡り、体を動かすこと特技:ルービックキューブ、ロボットダンス、オカリナ、運動保育【育児絵日記Instagram】yamamotohiroshipapa
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