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ジャンポケ太田さん「出産のリアルを感じた」妻からの質問にアンサー!

撮影/藤原宏

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ジャンポケ太田さん「出産のリアルを感じた」妻からの質問にアンサー!

 モデルの近藤千尋さん(ちぴちゃん)と、お笑いトリオ・ジャングルポケットの太田博久さんのお2人が表紙を飾る、mamagirl2020年春号。mamagirlWEBでは、本誌連動企画としてちぴちゃんと太田さん夫妻にインタビューを実施。ちぴちゃんからの3つのクエスチョンに太田さんはどう回答!?近藤千尋さんからの質問はこちら⇒『mamagirl』春号発売直前!近藤千尋さんスペシャルインタビュー

■出産の現場は想像をはるかに超えていた

——近藤さんから3つの質問をいただいています。1つ目の質問は「出産に立ち会ってみてどうだった?」。初めての立ち会い出産の感想を教えてください。太田博久(以下、太田):奥さんがいきんでいるときに、先生から「頭がちょっと出てきているので触りますか?」って言われたんです。子宮口から頭のてっぺんが少し見えているのかな、と思ったんですけど、実際は首くらいまで出てきていて。「もう頭が出てる!」みたいな感じでした。こわごわ触ってみたら、すごく温かくてウェッティー。温度と湿り具合と、生き物の毛の感触で、出産のリアルを感じましたね。ドラマみたいに「もうちょっとだよ」「がんばって」って声掛けする場面もあったし、緊張もしたことも覚えているんですけど、何より生き物が産まれようとする生々しさが衝撃で、神秘的でした。——貴重な体験をされましたね。太田:めっちゃ貴重な体験をしたなと思います。立ち会い出産を望んだのは僕だけど、産まれた直後の血液と羊水にまみれた娘をちゃんと抱けるのか、少しビビっていたところもあって。僕が気にしながら娘を抱いていたら、奥さんも嫌じゃないですか。だから、そういう部分は見せないようにしようと決めていたんです。でも実際は、そんな次元の話じゃなかったですね。出産の現場で「服が汚れる」なんて、考えている余裕はありませんでしたから。——立ち会ってみて良かったと思いました?太田:それはもう、すごく良かったです! 「立ち会い出産の感覚は、これと似ているよ」というふうに、何かに置き換えられる感覚じゃない。衝撃は大きかったけど、人生の経験値として、得難いものを得た気がします。男って、出産に関してあまりに無知なんですよね。「出産に24時間かかった」って聞いたら、24時間ずっと「うー……」っていきんでいると思っているんです。陣痛の波がおさまっているあいだは長時間待機しているって、僕も今回初めて知りました。あと、出産って技術が要るんだな、って思いましたね。上の子の十愛(とあ)が産まれたときに、婦人科の先生から「奥さん、とっても上手でしたよ」って言われたんです。そのときは「出産が上手って何だろう?」と思ったんですよ。でも今回、いきむときの足の踏ん張り方とかを見ていて、こんなにテクニックが要るものなんだなって驚きました。十愛のとき以上に、奥さんに対して、ありがとうという気持ちが湧いてきましたね。

撮影/藤原宏

■彼女にとって、1日で一番どうでもいい質問

——質問の2つ目は「何でも相談するのは、信頼の証?」。太田さんの気になるクセを聞いたところ、「何でもすぐ聞いてくるところ」という答えが返ってきました。太田:小さなことでも自分で決められないんですよ、僕。洋服が好きでよく買うんですけど、自分で選択肢を増やしたくせに、組み合わせを考えるのがすごくストレスなんです。天気とかTPOとかを考えて選ぶのが、ものすごく苦手。昔から石橋を叩いて歩くタイプというか、失敗したくないという気持ちが大きいんですよね。以前、チョコレートプラネットの松尾(駿)さんと一緒に住んでいたときに「家から出る前に、この服装で寒さをしのげるかどうかすごい気にするよね」って言われました(笑)。「寒かったら寒かったで、別にいいじゃん」って。頭ではそれがわかっているんですけど、やっぱり失敗したくないから、熟考してしまうんです。——考える時間を短縮するためにも、奥さんのアドバイスが必要なんですね。太田:僕より奥さんのほうが、正解の打率が高いんです。だから、その日の服装も奥さんに委ねちゃう。奥さんからしたら、マジでウザいだろうなと思いますけどね。下の子にミルクをあげながら、上の子の準備をしているときに、僕に「このデニムにこのスニーカーって合うかな?」って聞かれるんですから(笑)。彼女にとって、1日で一番どうでもいい質問をしてこられる瞬間は、憤りを感じていると思います。家のどこに何があるかも、全く覚えていない。だから、実家に奥さんが帰っているときは、「あれ、どこに置いてあるっけ?」って、電話の嵐ですね。——亭主関白な「どこに何があるかわからない」じゃなさそうですね。太田:そういう感じじゃないですね。それも良くない文化だと思いますが、それ以上に僕のほうが良くないと思います。何が一つのことを考えていると、ほかのことが全部疎かになるというか……。どこに何があるかわからないし、病的なまでに忘れ物が多い。仕事で1日、色々な現場に行くじゃないですか。そうすると、各現場に1つずつ何か忘れ物をしてきて、最終的にスマホやも財布も忘れてくることがあります。昨日も娘と奥さんを送ってから、自分の仕事に向かったんですけど、スマホも何も持っていないことに現場で気がつきました。夜帰るまで連絡が取れなくて困りましたね(※この取材の後、太田さんはスタジオにスマホを忘れて帰りそうになりました)。——続いて、3つ目の質問。奥さんから、結婚した後も恋人感覚があるとお聞きしました。太田さんも、そういう感覚はありますか? 太田:確かに子どもが産まれてからも、恋人感覚はあるかな。でもそれって、奥さんが上手いんだろうなと思います。お父さん・お母さんという感じにならないような関係性を、引っ張っていってくれているので。——近藤さんは、駅のホームでアウターをかけてくれたことにキュンとしたそうです。太田さんは最近、「やっぱりうちの奥さんはかわいいな」って思うことはありましたか?太田:出産した後、体型が元に戻るまでのあいだ、多少お腹がぽちゃっとするじゃないですか。これを言うとすげー嫌がられると思うんですけど、奥さんの体型の崩れに興奮するんですよね。——興奮(笑)。太田:興奮って言うと、なんか誤解を受けそうですけど(笑)。奥さんはモデルなので、営業妨害になるかもしれないけど、夜中にポテトチップスとかを平気で食べるんですよ。僕よりも怠惰な食生活を送っているのに、太りにくい体質なのか、体型が崩れないんですよね。スキンケアとかも「もうちょっと丁寧にしたほうがいいんじゃない?」って思うくらい、短時間で済ますんです。だから、お腹がぽちゃっとしている期間は貴重。男性の中には、そういうのが嫌だっていう人もいますけど、僕にはオプションに思えます。いつもと違う奥さんの姿が見られて、すごくいいなって。

撮影/藤原宏

■感情表現の豊かな子に育ってほしい

——すてきな回答をありがとうございます。昨年10月に美羽ちゃんが産まれて2人のパパになりましたが、娘さんたちにはどんな風に育ってほしいと思いますか?太田:僕自身はすごく空気を読んで、自分がしたいことよりも「こういう風に動いたほうがいいのかな」って考えちゃうタイプなんです。でも、そうやって空気の読めるいい子より、楽しいときに「最高!」って盛り上がれるような感情表現の豊かな子のほうが、人生の幸福度が高いと思うんですよね。周りからはちょっとイタいって言われますけど、相方のおたけとかのほうが、自分のしたいことに素直で幸福なんだろうなと思います。だから、十愛と美羽にも、あまり空気を読みすぎない子に育ってほしいと思うんですけどね。それから、子どもがスポーツに励んで、その試合を見て泣くのが僕の夢なんです。レスリングとか柔道とか、僕がやっていたようなスポーツに取り組んでいるところを、マジで見たいんですよね。ただ、本人の好みもあるし、僕の好きなスポーツを押し付けようとは思いません。何か好きなものを見つけてくれればいい。2人がもう少し大きくなったら、色々なスポーツの映像を見せようと思っています。——周りのパパ芸人に、子育てについて相談することはありますか?太田:僕らは特殊な仕事だし、拘束時間も日によって変わるじゃないですか。そういう中で、どう育児に携わればいいか、先輩パパに話を聞くことがありますね。レイザーラモンHGさんは、ブレークした時期に1人目の出産が重なって、あまり育児に携われなかったそうです。奥さんに任せきりになった1人目の子と、育児にちゃんと携わった2人目の子の違いを教えてもらいました。それから、ロバートの(山本)博さんとは、子どもの話をめっちゃします。先日、沖縄国際映画祭のレッドカーペットのときに雨が降っちゃって、ホテルに待機する時間があったんです。そのときも、博さんとずっと子どものあるある話をしていました。—最後に、新米パパに向けて、メッセージをお願いします。太田:子どもに接している時間って、奥さんのほうが絶対に多いじゃないですか。だから「うちの奥さんはすごいんだぞ」と思いながら生活してほしいですね。女性の心と体はホルモンの乱れに左右されやすいというし、僕らが想像できないくらいの不安やイライラを、めちゃくちゃ感じると思うんです。女性が一生で分泌する女性ホルモンの量って、小さじ1杯らしいんですよ。そう聞くと「わずか1滴、2滴のホルモンの乱れでここまで荒ぶるのか」とびっくりするんですけど、生きていく上で必要だから備わっている機能だと思うので。この話は、先輩パパである、あべこうじさんに教えてもらいました。あべさんは、産後ケアや産後指導士の資格を持っていて、色々な話をしてくれるんです。例えば、子どもを産むときは関節が緩んで、交通事故に遭ったときと同じくらい体に負担がかかるとか。そう聞くと、産後の奥さんに些細なことでキレられたときも、納得できますよね。「だってこの人、車にひかれたんだぜ?」って。

撮影/藤原宏

【プロフィール】太田博久(おおた・ひろひさ)1983年生まれ、愛知県出身。2006年、お笑いトリオ・ジャングルポケット結成。「キングオブコント2015〜2017」決勝進出。趣味は柔道・格闘技観戦。2016年に「第17回全日本マスターズレスリング選手権大会」58キロ級に出場し、2017年に続く連覇を達成した。2015年9月、2年の交際を経てモデルの近藤千尋さんと結婚。2017年5月に第1子、2019年10月に第2子が誕生し、2児のパパに。撮影/藤原宏 取材・文/東谷好依 企画・構成/mamagirlWEB編集部

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