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なぜマイケル・ジャクソン?ロバートの出囃子の秘話明かす

撮影:モリサキエイキ

Entertainment

なぜマイケル・ジャクソン?ロバートの出囃子の秘話明かす


ロバートの山本博さんが芸人として、パパとして、日常の気づきを綴る本連載。
第115回目はロバートの出囃子について。マイケル・ジャクソンのアノ名曲を起用した理由とは?

 

■こうして決まった、ロバートの出囃子『Black or White』


我々ロバートがルミネtheよしもとの舞台に立つ時、出囃子はマイケル・ジャクソンの名曲『Black or White』です。実はたった一戦だけの僕のプロボクシングの試合のときも、この『Black or White』を入場曲に使いました。
 
ルミネの劇場では、「暗転中にこの曲が流れると次はこの芸人が出る」というそれぞれ決まった出囃子が使われています。
 
以前はどこの劇場に行っても、結構メロコアとかハードコアとか、元気な感じのパンク系の曲を出囃子にする人が多かったですね。やっぱり元気な感じで「はい! ど~も~」と入るほうがやりやすいですから。
 
僕らもルミネで舞台を踏むことが決まったとき、「どんな出囃子にしようか?」と話し合いました。そこで秋山が「ロバートって名前はアメリカ的だから、アメリカの洋楽がいいかな。マイケルにしようか」と言い出したんです。秋山、大好きなんですよ、マイケル・ジャクソン。
 
そのときは正直、「えっ今マイケル・ジャクソン使うの!?」と思ったんですけど、秋山がいいなら任せるよ、ということで『Black or White』に決まりました。
 
そうしたら2009年、映画『THIS IS IT』が大ヒットしたんです。
 

撮影:モリサキエイキ

■芸人仲間も羨ましがったマイケルの影響力

映画『THIS IS IT』はかなりのブームになりましたよね。関連CDや過去のDVDもすごく売れましたし、「マイケル・ジャクソン、めちゃくちゃカッコいいじゃん!」と評価が再燃されて、『Black or White』もいろいろなところで耳にしました。
 
ちょうどその頃、ジュニアさんに連れて行っていただいたBarみたいなところで芸人5、6人集まり飲んだことがあったんです。

普通、芸人が集まったらいろんな話題で会話が盛り上がるのに、そこでたまたまマイケルのDVD映像『ライヴ・イン・ブカレスト』が店内に流れて、そこから2時間、「うわぁ…」というため息まじりの声や、「うおぉぉぉぉ!!」といった歓声以外、誰もしゃべらずにただただ映像をみんなで見る、ということがありました。
 
ダンスのキレ、歌声、演出どれをとってもパフォーマンスが異次元すぎました。時代の最先端技術やアイデアが次から次へとバンバン使われているし、感動して見入っちゃったんです。そこにいた芸人みんなです。

次の日、すぐにDVDを調べて買いに行きました。もう一度あの感動に触れたくて。そこから毎日マイケルのDVDや過去映像を観たりしてました。今までマイケルの事をそこまで話したことなかったけど、秋山はマイケルめちゃくちゃ詳しくて、たくさんおススメ教えてもらいました。
 
そんな社会現象もあって、2009年以降は周囲の芸人から「マイケルの出囃子、いいなぁ」と言われるようになり、秋山も「もう8年も前からこっちは出囃子で使ってるから」と、あの時の「今マイケル?」を一気に回収されたみたいになりました(笑)。
 
僕自身、それ以前はそこまで思い入れがあるわけでもなかったのに、2009年以降は「マイケル・ジャクソンでよかったなぁ」とよく思うようになりました。
 
他の芸人からも「マイケルの映画、見に行ったよ」と声をかけられたりして、こちらもただ曲を使わせてもらってるだけの身分なのに、「あ、観ました?いいんですよねぇ」と答えて、なんの関係者でもないのに鼻高くなってました。
 

■ボクサーも芸人も、いざ勝負!でかかる曲の重要性


その後、プロボクサーとしてデビューすることが決まって、入場曲を選ぶことに。好きな曲にしていいよと言われたので、「自分のテンションが上がる曲は何がいいかな」と考えた結果、いつも恒例のマイケル・ジャクソンで行くのが一番落ち着くかなと。それで『Black or White』にしました。
 
試合会場で、秋山と馬場は「ここで『Black or White』使うんだ!?」と、めちゃくちゃ感動したらしいです。僕がデビューのために猛練習してきた過程も知っているから、「勝負の場で『Black or White』は泣きそうになった」と言っていましたね。
 
ボクサーも芸人も、いざ勝負!という場でかかる曲って、気持ちを入れる意味でもとても大事なものなんです。M-1グランプリも、あのおなじみの出囃子で出てくるからこその感動もありますからね。
 
特に僕らは、一緒に劇場に出ていたメンバーがM-1に向けてネタを仕上げていく過程も見ているので、今でも毎年のようにあの出囃子で登場する芸人に痺れてしまいます。


撮影/モリサキエイキ 構成/オグマナオト 企画/mamagirlWEB編集部
 

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ロバート 山本博

ライター
2018年で結成20年を迎える、お笑いトリオ・ロバートのメンバー。テレビ番組や劇場でのコントではツッコミとして活躍する一方、ボクシングのトレーナーとしてレッスンを開講したり、相方の秋山竜次から「むちゃぶり」で描かされた「むちゃぶりかみしばい」(文芸社)が出版されるなど、多方面に渡って活動している。趣味:ボクシング(フェザー級、戦績:1戦1勝1KO、トレーナーライセンス取得)、ポケモン、お城巡り、蕎麦屋巡り、体を動かすこと特技:ルービックキューブ、ロボットダンス、オカリナ、運動保育【育児絵日記Instagram】yamamotohiroshipapa
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