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知念里奈さん「大人も楽しめる」劇場版プリキュア公開記念インタビュー
■大人の胸にも響く、切ない物語『映画スター☆トゥインクルプリキュア』
ーー出演が決まったときのお気持は?
知念:子ども達の憧れのプリキュアに関わるお仕事ができるなんて思ってもいなかったので。ほんとうにうれしかったです。長男はいま中学2年生ですが、幼いころ日曜に仮面ライダーやプリキュアを見ていたんですね。「プリキュアだよー」って長男に自慢したら「よかったじゃーん!」って言ってくれました(笑)。
ーー映画の見どころを教えてください。
知念:友達との出会いと別れという普遍的なテーマだから、私たち大人の胸にも響きました。プリキュアが不思議な生き物ユーマと出会い、友達になっていく。でも……というちょっと切ない物語で。色々な見方ができて、深いんです。大人も子どもと一緒になって楽しめる映画です。
ーーとくに好きなシーンはありますか?
知念:プリキュアの一人、キュアミルキーは、同じく宇宙からやってきた同士でも言葉の通じないユーマに最初は戸惑うのですが、いろんな出来事をきかっけに気持ちが通じあっていくところが印象深かったです。プリキュアは、他者を受け入れ、理解しようとつとめ、思いやる。それはとても大事なことです。プリキュアは楽しい物語を通して、大切なことを教えてくれます。
ーー映画主題歌「Twinkle Stars」をさきほど聞かせていただきました。思いが伝わってくる素敵な曲で、これをエンディングで聞いたら感動で泣いちゃうだろうなーと思いました。
知念:歌詞にテーマがぎゅっと詰まっています。歌詞に共感して、素直に思いをこめて歌いました。本編中では、同じ曲をプリキュアが挿入歌としてポップに歌っているんですね。言葉の通じないユーマとプリキュアをつなぐものとして、歌が重要なキーになっていて、そのシーンでは観客もミラクルライトを振って踊ってプリキュアを応援できます。こういう体験型っていいですよね。私が歌うエンディングではバラード調にアレンジされています。違いも楽しんでもらいたいですね。
ーー星空刑事メリー・アンを演じてみていかがでしたか?
知念:アンは犬のおまわりさんなんです。コミカルでハイテンションで、演じるのが難しい役どころでした。声優は舞台と違って声だけで表現しなくてはいけないので、特殊な技術がいるお仕事だなあって改めて思いました。
ーーアン刑事は大事なミラクルライトを忘れるなど、ちょっとおっちょこちょいなところもありますが、演じていて、ご自身と似てるなーと思った点はあったりしましたか?
知念:私は忘れ物をけっこうするんです。今日も家に鍵を忘れてきちゃいました。そこは似ているかもしれません(笑)。
■「自分からベビーカーに乗って待ってる」子育ては驚くことばかり
ーー子育て真っ最中だと思いますけれども、とくにいまの楽しみやご苦労を教えてください。
知念:1歳って面白いですねー。人の1年ってね、どれも同じ1年だけど、自分と比べたら成長スピードがすさまじいですから。毎日できることが増えていって、めまぐるしく成長しています。
ーー下のお子さんが生まれて、上のお子さんにも変化はありましたか?
知念:兄弟で干支が一緒と、ひとまわり離れているので、だいぶ子育ての戦力になってくれています。
ーー優しい。気が利くのですね。
知念:いやいやもう、私がお願いするからですけど(笑)。
ーーいまお話を伺っていて、映画でプリキュアがユーマを守る姿と、上のお子さんの弟への包み込むような優しさがリンクすると感じました。
知念:そうですね、ユーマは成長してどんどん形を変えていきますけど、最初のころは赤ちゃんみたいですもんね。そう言ってお兄ちゃんに見せてみようかな(笑)。それに男の子でも楽しめる内容だと思うんですよね。いいテーマだからいろんな人に見てほしいですね。
■多感なお年頃…“魔の中2”と接するコツは?
ーー男の子のママとして、お子さんとうまく接するコツとか、心がけていることがあったら教えてください。
知念:お兄ちゃんは中学2年生。世間では“魔の中2”と言われる難しい年頃です。だから、あまり気にしすぎず、言いすぎず、遠くから見守るような気持ちでいるように努めています。まあ、難しいんですけどね(笑)。つい、「あれやったの?」とか「目覚ましかけたの?」とか、小さいことを言っちゃいますね。
でもなるべく言わずに、素知らぬふりをするようにはしています。それから、子どもが友達を家に呼びやすいような環境作りは意識しています。男の子ってどんどん離れていってなにも話してくれなくなっちゃう。でも、お友達がうちに遊びに来てくれたら、そこからわかることがたくさんありますから。居心地のよい環境を作れば、本人ものびのびできるし、私も適度な距離感で子どものことを知ることができます。
ーー知念さんは舞台俳優としても活躍されていますが、公演中にご家族が協力してくれることはあったりしますか?
知念:私がいない分、ふだんは私がやっていることを少しずつ自分でやってもらっています。なんでも参加させたほうがいいと思っていて。「あなたとは関係なく私は仕事してるよ」っていうんじゃなくて「家事に参加してくれてありがとう」っていう関係性になるように、こっちから持っていっています。
この間、5カ月の長期公演だった「レ・ミゼラブル」が終わったときは、御土産でごはんを作って「ほんとうにありがとう、お疲れさま」って言いました。みんなの協力がないと仕事ができませんから。