
撮影/mamagirl編集部
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川上洋平さん「好きなことに関しては、もう本当にとことん」作業というよりは毒抜き!?3年ぶりのエッセイ執筆秘話
2025年12月25日に2ndエッセイ『次幕』が発売になった川上洋平さんがmamagirlに初登場![Alexandros]のボーカリスト・ギタリストとして活躍するほか、ラジオ、ドラマ、執筆業と活動は多岐にわたります。「“音”や“人”“もの”など今のアーティスト・川上洋平をかたちづくるすべてを綴った」という『次幕』。3年ぶりのエッセイの執筆の裏側に迫りました。
■「自分で自分にインタビューするような感じで書きました」川上洋平さん2ndエッセイ『次幕』のなりたち
ーー2冊目のエッセイ発売おめでとうございます。まずは初めて執筆された『余拍』の反響からお聞きしたいです。
川上洋平(以下、川上):素敵な感想をたくさんいただきました。自分では、物を書くのは割とやってきたんだなと気づきましたね。歌詞もそうだし、映画の連載も。そういうことをやっていたから、物を書くこと自体はけっこう好きだったなと自分でも気づいたんですけど。それよりも読者の方たちが、「いい文章じゃないですか」って褒めてくれたのですごくうれしかったです。「歌詞よりいいじゃん」って、それはなんだかなあ(笑)。
ーー特に印象に残っている言葉はありますか?
川上:たくさんお褒めの言葉をいただいたのですが、その中で「もう知ってるよ」「そのエピソード、ファンだったら知ってる」「周知の事実だよ」みたいな、ちょっとお叱りのお言葉も中にはありました。確かにそうだよなぁと思って。今までのインタビューでも答えてたことが被っていたので、それは確かに、と自分でも思いました。
もちろん、知らない人もいたでしょうけれど、でも昔から好きでいてくれた人たちは、インタビューの記事を追っていてくださって、そこで話していた内容が書かれていたこともあったので、その反省を活かして、しゃべったことないことを書きたいなと。今回は今の自分のことや、インタビューで、“もうちょっとこういう内容を聞いて欲しい”という内容を、自分で自分にインタビューするような感じで書きました。だからおそらく本当に話したことないようなことが書かれているんじゃないかと思っています。
ーー打ち合わせの段階ではどんなお話をされたのでしょうか。
川上:半生とか過去のことを書いていたので、今回の打ち合わせでは、今、現在の自分を書いたほうがいいなということを伝えました。もっと言うと、連載からスタートしようか、みたいな話だったんです。とりとめのない、普段自分が日常で感じたこととか、旅行に行った話とか。そういうことを集めて1冊の本にするぐらいの感覚でもいいかもね、みたいな。そうすると今まで話したことないようなものになるし、自分のこれからのこともうっすら見えてくるんじゃないかなと思って提案しました。

ーー率直に2冊目が完成したときは、どんなことを思いましたか?
川上:書き終えたっていうことで言うと、早く寝たい!(笑)。朝まで書いていましたね。担当編集さんにお付き合いいただき、俺が書き終わるまで事務所で見張られていて…。
ーー昔ながらの作家と編集者のような(笑)。今回の執筆ではご自身と向き合う作業が多かったそうで、しんどいこともあったかと思います。執筆期間も他の仕事が続いている中で、全てを出し切れたのはどんな理由があったのでしょうか?
川上:忙しいことは好きなので、いろんなことをやりながら書くのはそこまで苦ではなかったです。単純に時間はなかったですけど、心の部分でしんどいなって思うことはなかったです。むしろ書くことは吐き出す作業なので、抱えているストレスみたいなものを発散できる場所でもありました。楽しかったですよ、迷惑はかけましたけど(笑)。自分の中で、眠いとか以外は、むしろすごく楽になる作業でした。
ーー心地良さみたいなものを感じながら。
川上:そうですね。まずは自分が今抱えているものをとにかく吐き出すところからスタートしたんですけど、そこからちゃんと人様に読んでいただける文体に整えていく。曲を書くプロセスとちょっと似ているなと思いました。
まず、吐き出す作業が最初にあったので、作業というよりは毒抜きじゃないですけど、サウナに行って“整う”ぐらいの感覚に近いのかな。サウナにはあまり行かないのですが…。曲を書いたり、歌詞を書いたりすることは、自分の中での精神の整え方だったりもするから、それと同じような感覚で文章も書いていました。最初はメモみたいなところから始まったんです。
ーー日ごろからマメにメモをされるのですか?
川上:メモというか、メロディーが浮かんだらボイスメモに入れることは多いんですけど、文章はあんまりなかったんです。本を書くことになった時から少しずつ始めました。そのあたりもけっこう『次幕』の中にも書いたのですが、昔は何のとりとめもない文章を書いたりしていて、それがなんとなく歌詞になったりとかはあったんですけど。本に向けてのメモというのは初めてでした。
ーー締め切りがあると、グッとまた…。
川上:はははは。そうですね、締め切りという言葉には敏感ではあります。
■「好きなことに関しては、もう本当にとことん」幼少期から現在に通ずること
ーー冒頭からすごく惹きつけられるエピソードの連続です。幼少期にピアノの先生と喧嘩したというエピソードがありますが、どんなきっかけがあったのですか?
川上:そういう習い事とかに関しては僕はわりと真面目なんです。でもその先生がけっこうおちょくるタイプだったんです。子どもだから楽しく、っていう感じでやっていたんですけど。小学生の僕は本当に集中しないと頭に入ってこない。もうちょっと先生も真面目に取り組んで欲しいなっていうことを話したんです。面白おかしく学ばせようとしてくれたと思うんですけど....“喧嘩”と書いていますが、ちょっと合わないなと思ってやめたんです。
ーーその頃から意思があることがすごいです。
川上:もう自分で勉強しようって、そこからギターに行きました。ピアノはあんまり自分には向いてないなぁと思ったのもきっかけでした。
ーー面倒くさがりというのも意外なエピソードでした。
川上:面倒くさがりは面倒くさがりなんですけど、好きなことについてはあまり面倒くさいと思わないんです。好きじゃないものに関してはすごく億劫なんですけど、好きなことに関しては、もう本当にとことん、時間がかかっても風邪を引いたとしてもやれます。

■厳しさの中に感じた親からの愛情「世間はもっと冷たいし、反対なんかしてくれる人もいなくなる」
ーー前作に引き続き今作でも、とても厳しかったというお父様のエピソードが印象的に描かれています。親御さんだったら我が子につい厳しい言葉を投げてしまうこともありますが、厳しさの中にある親の愛情を理解できるようになったきっかけ、転機などはありましたか?
川上:自分が音楽で飯を食っていくっていうことを目指した時点で、親が反対する、親に厳しく言われるっていうことはもう想像がつくんですよ。自分の親じゃなかったとしても、大抵の親は、応援するスタンスであろうとも心配はするだろうし。だから、そこはもう自分の中で理解していましたね。
厳しい親だから当然でもあるんですけど、でもその時に、むしろこの親を説得することができたら…こんな厳しい親を説得することができないと、世間様を説得することなんてできないと思ったんです。だからそこは、いい意味で壁だと捉えました。心配してくれることもありがたいわけだから、そこに愛情を感じたし、説得しなきゃって思ったきっかけです。
自分はまだ親になった経験はないですが、親になったとしたら絶対に心配も反対もするだろうし。反対すること自体が一つの応援だと思うんです。僕もラジオなどで、親御さんや、反対に学生さんからも相談を受けることがあるのですが、どちらにも「それは当然だから全然いいと思いますよ」と言っているんです。親を見返すとか、説得するとか、どんな方法でもいいんですけれど、成功さえすればころっと手のひらを返してくるからって。
むしろそれでへこたれるくらいだったらそれまでだと思う。もっと厳しいですからね。世間はもっと冷たいし、反対なんかしてくれる人もいなくなる。だから僕は、有難いくらいの気持ちです。
mamagirl読者のみなさんに向けて言うと、もしお子さんのことで心配することがあったら、心配するのは当然のことだし、厳しくしてもいいと思っています。“見返してやる”っていう努力のきっかけにもなるので。

ーー最後に、mamagirl読者層でもある30代からアラフォー世代に向けてメッセージをお願いします。
川上:本当にお疲れ様です。育児をされている方に僕が何かを言える立場ではないのですが、それとは関係なく、生きているとか、毎日一生懸命していることがあるっていうことに関しては同じだと思うので、頑張ろうよー!っていう感じですかね。僕は日常で、色んな喜びみたいなものを見つけるのが得意なんです。
本当にちょっとしたことで、アイスコーヒーがおいしいお店を見つけるとか、もうそんなんでよくて(笑)。天気がいいなぁとか、天気が悪くても、そこまでひどくないなぁって。かなりポジティブなんです。なぜかというと、ネガティブになろうと思えばなれるじゃないですか。それと同じように、ポジティブになろうと思えばなれる。楽観主義なんですけどね(笑)。
何があっても生きてりゃ大丈夫でしょうっていうところがあるので、日常のなんてことない日に、楽しいことを見いだしていくのが大事だなと思っています。何かめっちゃ大きいイベントがなくても、小さなことが積み重なって人生が楽しくなったりすることはあると思います。

すーっと撮影現場に現れた川上さん。カメラテストでは、写真をチェックしながら照明の当たり方や設置位置にこだわりを注いでいました。そのおかげで撮影はスムーズに進行!滑らかにポーズを変えながら、場の空気を“川上色”に染めていたのが印象的でした。インタビューでは穏やかに、そしてにこやかに様々なエピソードを丁寧にお話しいただきました。
そんな川上さんの姿にクリエイター魂を感じたのと同時に、“神は細部に宿る”を痛感しました。セルフインタビューするように綴ったという『次幕』。川上さんの視点や、“いま”に触れることで、より愛おしさが増すはずです。
撮影・取材・文/mamagirl編集部
■プロフィール

川上洋平(かわかみ・ようへい)
1982年6月22日。神奈川県相模原市出身。[Alexandros]のボーカリスト&ギタリスト。
音楽活動に加えて、執筆、ラジオパーソナリティ、俳優としても活動。2022年9月にエッセイ「余拍」を上梓。2026年1月30日(金)公開の映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』の挿入歌「ENDROLL」に参加。
■書籍紹介
[Alexandros]川上洋平が音楽と自分自身をめぐる“今”の思索を綴るセカンドエッセイ。

楽曲を生み出す方法や音楽とともに歩んできた日々、そして今思うこと――。“音”や“人”“もの”など今のアーティスト・川上洋平をかたちづくるすべてを綴っています。
創作の裏側にある心の動きや、仲間・ファンとの関係、日常の中で見つけた小さな気づきなど、これまでメディアでは語られなかったエピソードも数多く収録。
いわば、「今の川上洋平」の取扱説明書のような内容です。さらに中国・成都での撮り下ろしカットも多数掲載! “今”の川上洋平を映し出します。
■川上洋平さんSpecial movie
■『次幕』プレゼントキャンペーン
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1.mamagirl公式X @mamagirl_jp をフォロー
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※本キャンペーンについて、所属事務所、出版社等へのお問い合わせはご遠慮ください。
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