FacebookInstagramYouTubeTikTok
サムネイル画像

撮影/筆者

Lifestyle

【我妻三輪子さんの考えるひとり時間の過ごし方】ワンオペから始まったワクワクの先にあるものは?!

俳優であり、小学生の娘さんがいるママでもある我妻三輪子さん。不思議の国のアリスで有名な「Happy Unbirthday」(なんでもない日おめでとう!)という言葉が大好きな我妻さんが、何気ない日でも愛おしく感じる出来事や気づきを写真とともに綴っていきます。

とあるワンオペの一日

ワンオペの朝、娘と一緒に6時半に起床。ふたりで愛犬のお散歩してから、娘は日課のドリルをする。その間にわたしは朝ごはんを作る。娘のものは、ご飯、トマト、チーズ、ナッツ、バナナ、ミロ。私のものは、娘のご飯をゆで卵に変えたもの。ミロは無し。

食べ終えたら、歯を磨き、植物に水をあげ、髪を結い、日焼け止めを塗り準備完了。
娘が小学校2年生になってから、この後ふたりで1分間の瞑想をするようになりました。映画『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』を観ていたら、グローグーが修行中にルークと瞑想をしていたので、取り入れてみました。娘にはジェダイになって欲しいので、嫌がるまで続けてみようと思います。

娘を見送り、ひと息つかず筋トレを始める。まだ眠っていた体の中がふつふつと動き始めて、気分が良くなる。気分が良くなったついでに、全部の部屋の窓を開けて、全部の部屋に掃除機をかける。掃除機をかけた後は必ずパロサントを焚く。

パロサントは南米原産の「聖なる木」と呼ばれる香木で、空間の浄化や魔除けとして古くから利用されているもの。儀式のように、魔女になった気分で、毎回焚く。こうゆう類のものは鵜呑みにはしないけれど、そうなったらいいなって淡く期待をしながら利用する。半分は現実、半分は希望。パロサントの入れ物は陶芸教室で作ったもの。
起きてからパロサントを焚くところまでが出来た時、私にとって「完璧な朝」が訪れる。そして、やっと着替える。なんとここまでの一連はパジャマでした(ぺろり)。役作りで体を絞らなきゃいけないので、食べ過ぎ防止で少しきつめのスキニージーンズをはく。

お休みの日のひとり時間

今日はお休みだ。ひとりの、何の予定もないお休みは久しぶりで、わくわくする。今日は肌を休めるためにメイクはしない。
私はずっとひとりの時間が苦手だった。
ひとりだとご飯も食べられなかった。ひとりの時間など一分たりとも必要としなかった。生まれて初めてひとりで外食したのは、一昨年のこと。33歳だった。急に見つけた、表参道の一軒家のお蕎麦屋さん。勇気を振り絞り入店して、泣きそうになりながらかけ蕎麦を注文し、光の速さで完食して店を出た。味はしなかった。でも、とてつもない達成感があった。やった!やってやったぞ!私はやったんだ!交差点でぴょんぴょんと飛び跳ねたいほどだった。

なにせ、そもそも店員さんと喋れなかったのだ。自分の注文を、その場にいる友人に頼むほど喋れなかった。緊張してしまい、口をぱくぱくさせてしまう。
「すみません」と声をかけ、「かけ蕎麦ください」と注文して、運ばれてきたら「ありがとうございます」とお礼して、支払い時には「PayPayで」と指定して、帰り際に「ごちそうさまでした」と伝える。これの難易度の高さたるや。口をぱくぱくさせながらもやり遂げたその日、わたしは世界から拍手喝采を受けたような気持ちになり、それを抱えたまま電車に乗るのは惜しくて、思わず青山一丁目まで歩いた。

さて、ここで今日に戻る。
ひとりのお休みを、わくわくする、と表現出来るようになった私が今日ここにいる。一昨年から修行に修行を重ね、ひとり時間を楽しめるところまで、私は行き着いた。
小学生になった娘、単身赴任がちのオット、数少ない友達、条件はそろっていた。初めは、誰かと一緒にやる方が楽しいけど、一緒じゃないとできないわけじゃない、くらいの感覚で励んでいたが、いまはひとりでも十分楽しくなれることを知っている。
まずはドトールだ。私のオアシス、ドトール。頼むのは決まってカフェインレスのアイス豆乳ラテ、氷少なめ。ゼロカロリーシロップをひとつ入れる。いつもの味が、ひんやりと喉に伝わって来て、安心する。おいしい。自意識過剰な私から、自分を見張る自分が溶けて消えて無くなる瞬間だ。本を開いて、読み始める。今読んでいる本は友人の俳優、佐津川愛美ちゃんの「今日も、自分を生きる練習」(幻冬舎)だ。毎日なるべく活字に触れるように心掛けている。癖がなくなると、本が遠くなってしまうから。

昔好きだった人に、コップを手で支えず、口からストローを迎えに行く飲み方を、かわいいね、と言われたことをふと思い出す。ひとりで過ごす時間が苦手だったことのひとつに、まさにこんな状況に陥る事が入っていた。
つまり自分の中だけに集中してしまうこと。色々考えてしまうこと。色々思い出してしまうこと。
…なんだ昔好きだった人って(笑)。ちょっとセンチメンタルになる必要もないし、そんな年齢でもないよって自分で自分に言い聞かせる。大事なのは、思い出に浸ることではなく、前に進むこと。
だから新しい情報を頭の中にインプットしにいくのだ。そうして私は携帯を取り出す。
アイスラテをちびちびと飲みながら、携帯で今日上映している映画をチェックする。ちょうど観たかった映画が、ちょうど良い時間に、ちょうど近所の映画館で上映していた。勝った!と思う。誰に?自分に?こんな愚かな自分に勝って、何になるというのだ。また余計なことを考えだしそうだったので、急いでチケットを予約する。朝10時の回だ。

ポップコーン、どうしよう。ポップコーン食べたい。絶対映画にはポップコーンだ。キャラメルと塩バターのハーフにしちゃおうかな!きゃっ!きゃっ!
うきうきしながら映画館に向かって歩き出すと、パツパツのスキニージーンズが悲鳴を上げた。「こ、これ以上は無理でがんす…」ハッとする。そうだ、私は役作りのために減量中なのであった。ありがとう、朝の私。グッジョブ。

ポップコーンの香ばしい香りが漂う映画館のロビーを心を鬼にして通り過ぎる。ひとり時間は自分を甘やかすも、厳しくするも、自分次第。甘やかしすぎるのも、後で反省が待っているし、厳しすぎるのも、辛くなる。その絶妙なバランスをとるのが大切だと思う。

素晴らしい映画を観終わり、ほくほくして帰宅。やはり勝った。誰にでも良い。わたしは勝ったのだ。
お腹が空いたので、いつもひとりの時に食べるお昼ごはんを作る。納豆とキムチを混ぜて、あったかいお蕎麦と混ぜる。とろろ昆布と生卵も乗せちゃおう。めんつゆをかけて完成。ねばねばキムチ蕎麦。
そしてこの器、これも、陶芸教室で作ったもの♪

甘やかしタイムの過ごし方

ご飯ではなく、お蕎麦にすることでヘルシー。キムチがあるからジャンクな満足感もある。卵と納豆でタンパク質も摂れる。なによりおいしい。ふぅ。ごちそうさまでした。
ここからは甘やかしタイム。お昼寝しちゃう!食べてすぐ寝ちゃう!牛になっちゃう!モーモー!ほら、お昼寝はなんか、なんかに良いって誰かも言っていたし、ね?

おやつの時間まで熟睡して、アラームの音でむくりと起き上がる。まだ寝られる。でも起きる。何故ならわたしにはとっておきのおやつがあるのだ。

『NUMBER SUGAR』のキャラメル!
以前、事務所の先輩に教えてもらい、それから表参道に行くたびにちょこちょこ買っては、大切な日に食べるようにして、緊張する大事な仕事の前とか、元気のない日の為に、常備している。今日は食べちゃおう。良い日をもっと良い日にしちゃうんだ。おいしく食べる為に、コーヒーを淹れる。
コーヒーは母に教えてもらった、『加藤珈琲』のしゃちブレンド。淹れたてのコーヒーとお気に入りのキャラメル。目の前に至福がある。至福以外、なにものでもない。キャラメルをかじり、コーヒーをすするとスーッと現実が遠ざかっていく。しあわせだなぁ、って平仮名で感じる。自分の体と心の輪郭がはっきりするのが分かる。
ふと、時計を見ると、もうすぐ娘をお迎えに行く時間。スーッと遠ざかった現実が、ピューッと戻ってくる。
娘はどんな1日を過ごしたのだろう。それと、それを話してくれる娘の姿を想像して、また私はわくわくするのであった。

ハッピーは自分で生み出す

今日何を感じたか覚えていない、そんな日も勿論ある。
だから私は、自分が自分であるために執着すべき時間を、こうやって意図的に設けるようにしている。以前の私は、誰かと一緒にいないと、時間や感情を分かち合えないと、全てが無意味だと思い込んでしまっていた。そんなことはない。人はひとりでも、高級寿司を食べなくても、ハワイに行かなくても、最寄駅でしあわせになれるし、家の中で自分を取り戻せる。ハッピーは娘からや、オットからだけではなく、自分自身で生み出すもの。
サカナクションの山口さんの言葉を借りれば、それは孤独でなく、孤高。

子どもに対して大人が、犬を「わんわん」と表現する理由が、子どもを産むまで私は理解できなかった。犬じゃん、そう思っていた。今は何故「わんわん」と言うのかが分かる。そんな風に人は過去の自分と別れていく。苦手なものが減っていくのはうれしいけれど、自分が自分じゃなくなっていくような、寂しさが少しあるのも、事実。

be a good enough mother.
そして、なんでもない日おめでとう!

今月の Happy Unbirthday アイテム

神楽坂「龍朋」のチャーハン

神楽坂にある人気の町中華。私が行列に唯一並ぶ店。力強いけど、後味を引くチャーハンが最強!

あわせて読みたい

【我妻三輪子さんの推し活!?】好きなものがあれば笑顔が増えて、自分の軸もブレない!

Lifestyle

2026.06.28

【我妻三輪子さんの推し活!?】好きなものがあれば笑顔が増えて、自分の軸もブレない!

我妻三輪子

ライター

俳優、作詞家です。小学生の娘と日本スピッツ、オットと暮らしています。「どうにもならない今日はせめて笑い話にかえられますように(魔法陣グルグル)」と願いながら、生活とお芝居のあいだを行ったり来たりしています。
instagram @wagamiwa

SHAREFacebook
POST
LINELINE