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Lifestyle
【5月】時候の挨拶を例文つきで紹介!上旬・中旬・下旬の挨拶文と季語
ビジネス文書や挨拶状などには、季節に合った時候の挨拶を加えるのが一般的です。5月になり、挨拶文に迷っている方もいるのではないでしょうか。今回は、5月のさわやかな気候を表現できる、上旬・中旬・下旬に合わせた書き出しや結びの句などを、例文を使って解説します。カジュアルな手紙に使えるやわらかい表現も紹介しているので、ぜひ、参考にしてください。
■時候の挨拶とは?

時候の挨拶は、仕事の取引先や目上の方に向けた挨拶状やメール・おたより、プライベートでの手紙などで用いられる、季節を表す言葉を取り入れた文章のことです。
「拝啓」につづく「○○の候」など、二十四節気に合わせた季語を使い分けます。二十四節気は、春夏秋冬4つの季節をそれぞれ6つずつに分けた暦の区分で、季節を表現できる言葉として時候の挨拶に用いられています。
時候の挨拶は、本題に入る前に、季節のあいさつを添えて相手への気遣いを表現するのにとても有効な手段。ただし、LINEやチャット、親しい間の方とのメールに使う必要はありません。
■挨拶文の書き方や構成
挨拶文の書き方や、構成は以下の通りです。
<挨拶文の書き方・構成>
- 【前文】……「拝啓」などの頭語を書いてから時候の挨拶
- 【主文】……本文・本題
- 【末文】……結びの挨拶。相手の健康・繁栄を祈る言葉 ⇒「敬具」「謹白」などの結語
- 【後付】……差出人を書いてから宛名
基本構成としては、まず前文に「拝啓」「謹啓」「こんにちは」などの挨拶を入れます。次に時候の挨拶として、季節に合う挨拶文を書き加えましょう。
主文は、文字があらわす通り、文書の本題となる部分です。
主文の終わりには末文として、「ますますのご発展を心より祈念しております」といった相手の健康や繁栄を祈る結びの言葉や締めの文章を書き、「敬具」「謹白」といった結語を入れます。
最後に、日付・差出人の氏名・宛名の順に後付を記載します。
■<ビジネス編>【5月の挨拶文】書き出しを例文つきで解説
ここからは、5月全般・上旬~中旬・下旬にわけて、ビジネスシーンで前文に使える挨拶文の書き出し例を紹介しましょう。
・5月全般に使える挨拶文

まずは、5月全般に使える便利な挨拶文の書き出し例を解説します。
<5月全般の挨拶文>
- ・新緑(しんりょく)の候
- ・薫風(くんぷう)の候
- ・緑風(りょくふう)の候
新緑の候は、春の終わりと夏の到来を表現する挨拶です。薫風の候は、若葉の香りを漂わせて吹く5月の風を表しています。緑風の候は、初夏を迎え青々とした草木に吹く風を意味します。
<例文>
「新緑の候、すがすがしい季節の折から、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」
木々が芽吹き、緑が鮮やかになってきた情景を表しており、5月上旬から6月上旬までの1カ月間使用可能です。
「薫風の候、ますますご隆昌のこととお慶び申し上げます」
春から初夏へ移り変わる時期にぴったりの挨拶。5月全般で使用できます。
「緑風の候、貴社におかれましては一段ご繁盛のこと何よりと存じます」
青々とした若葉の間を吹き抜けるさわやかな風を表しており、5月に使用できます。
・5月上旬~中旬に使える挨拶文

5月上旬から中旬に使える時候の挨拶文を紹介します。
<5月上旬~中旬の挨拶文>
- ・若葉(わかば)の候
- ・立夏(りっか)の候
- ・初夏(しょか)の候
- ・新茶(しんちゃ)の候
- ・麗春(れいしゅん)の候
若葉の候は、春の光を浴びて草木が芽吹く様子を表す言葉。立夏の候・初夏の候は、夏の始まりを表す挨拶です。暦の上で5月は夏になるため、このように表現します。
新茶の候は、八十八夜に新茶の茶葉を摘むことから夏の始まりを表現。麗春の候は、ひなげしの花が咲く季節を表現しています。
<例文>
「若葉の候、貴社いっそうのご発展お慶び申し上げます」
草木が芽吹く季節を表し、相手先の商売繁盛を願う挨拶です。
「新茶の候、貴殿におかれましてはご健勝のこととお慶び申し上げます」
茶摘みの季節を表現しており、相手が健康ですこやかなことを願う挨拶です。
「麗春の候、心地よい五月晴れの折から、お元気にお過ごしのことと存じます」
ひなげしの花が咲く季節に、相手の健康を気遣う挨拶です。
・5月下旬に使える挨拶文

ここでは、5月下旬に使用できる時候の挨拶文を紹介します。
<5月下旬の挨拶文>
- ・小満(しょうまん)の候
- ・向暑(こうしょ)の候
小満は二十四節気のひとつで、生物や草木、農作物が成長するさまを表す言葉。5月21日~6月5日ごろ使用します。向暑の候は、夏を感じる蒸し暑さや、夏の本格的な訪れを予感させることを表現する言葉です。
<例文>
「小満の候、走り梅雨に濡れる木々が緑を増す頃、お変わりなくお過ごしのことと存じます」
5月の終わり、万物が生き生きと成長する様子を表し、相手の健康を願う挨拶です。
「向暑の候、皆様におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます」
5月の終わりから6月いっぱいまで、夏に向かう季節に使うことができます。
■<ビジネス編>【5月の挨拶文】結びの挨拶を例文つきで解説
ここからは、5月のビジネス文書で使える結びの挨拶を紹介します。
・5月全般に使える結びの挨拶
5月全般に使える結びの挨拶を紹介します。
<5月全般の結びの挨拶>
- 季節の変わり目ですので、ご自愛のほど心よりお願い申し上げます
- 暖かくなったとはいえ肌寒い日もございますので、体調を崩されませぬよう、どうぞお大事になさってください
春から夏への気候の変化を受けて、相手の体調を気遣うことができる結びの挨拶です。
・一般的な結びの挨拶でもOK
時候の句が季節に関したものであっても、結びには一般的な挨拶を使うことも可能です。
<一般的な結びの挨拶>
- 貴社のますますのご繁栄を心より祈念しております
- 末筆ながら、末永いご健勝とご多幸を心よりお祈り申し上げます
- ご多幸をお祈り申し上げます
- 時節柄くれぐれもご自愛くださいませ
- 幸多く、末永いご繁栄をお祈り申し上げます
相手の健康や繁栄、幸せを願う一般的な結びの句です。さまざまなバリエーションがあるので、時候の句と組み合わせてシーンに合ったものを選びましょう。
■<プライベート編>【5月の挨拶文】書き出しを例文つきで解説
ここからは、プライベートな手紙や文書で前文に使える挨拶文として、やわらかいカジュアルな表現を紹介します。
・5月上旬に使える挨拶文

5月上旬に使える、やわらかい表現の時候の挨拶文の書き出しを紹介します。
<5月上旬の挨拶文>
- 若葉に風薫る今日この頃、暦の上では立夏を迎えました
- さわやかな五月晴れに、つつじが今を盛りと咲きほこっています
- 頬を撫でる風が心地よく、新緑が映える過ごしやすい季節となりました
- 春の陽気に名残を感じつつ、はや初夏を思わせる陽気です
5月上旬は、春から初夏に季節が変わる季節。春に芽吹いた草木の緑が深くなり、初夏の風が感じられる様子を表現する挨拶文を使用しましょう。
<例文>
「若葉に風薫る今日この頃、暦の上では立夏をむかえました。皆様におかれましてはますますご健勝のことと存じます」
立夏は二十四節気のひとつで、夏の兆しが見え始める初夏を表します。立夏は例年5月5日~20日ごろにあたりますが、日付が固定されているわけではありません。5月上旬に使える季節の挨拶です。
「頬を撫でる風が心地よく、新緑が映える過ごしやすい季節となりましたが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか」
初夏に吹く風や新緑の心地よさといった、5月上旬ならではの季節を伝える挨拶です。
「春の陽気に名残を感じつつ、はや初夏を思わせる陽気ですが、皆様ご清栄のことと存じます」
春から夏に季節が移り替わるさまを表現しつつ、相手の繁栄を願いましょう。
・5月中旬に使える挨拶文

ここでは5月中旬に使える挨拶文を紹介します。
<5月中旬の挨拶文>
- 若葉の緑がより深まる季節になりました
- 5月も半ばとなり、木々の葉もいっそう鮮やかな緑色になる今日この頃
- 軽暑のひととき、お元気でいらっしゃいますか
五月中旬は、夏に向けて木々の緑が深まる頃。さわやかな木々の成長など、季節を感じられる挨拶文を選びましょう
<例文>
「若葉がより深い青葉になる季節になりましたが、皆様ますますご清栄のことと存じます」
若葉がより青々と茂る様子を描写することで、夏に近づいている様子を表現できます。
「5月も半ばとなり、木々の葉もいっそう鮮やかな緑色になる今日この頃、お元気でいらっしゃいますか」
木々の葉が鮮やかに彩りを増す時期のように、健やかなイメージを持つ挨拶です。
「軽暑のひととき、皆様お健やかにお過ごしのことと存じます」
軽暑は、少し暑さを感じる初夏の兆しを表す言葉。季節の変わり目に相手を気遣う言葉を添えて使用しましょう。
・5月下旬に使える挨拶文

ここでは5月下旬に使える挨拶文を紹介します。
<5月下旬の挨拶文>
- 葵祭も過ぎて、初夏の訪れを感じる時期となりました
- 5月も下旬となり、本格的な夏が近いことを感じます
- 梅雨の走りに濡れた木々の新緑が目に鮮やかな今日この頃
- 庭の紫陽花のつぼみが膨らみ、もうすぐ花を咲かせようとしています
5月下旬は夏に向けて暑さを感じ始める頃。紫陽花の開花や梅雨の気配も感じられる、季節の移ろいを表現する挨拶文が適しています。
<例文>
「5月も下旬となり、本格的な夏が近いことを感じますが、皆様お健やかにお過ごしでしょうか」
夏の訪れや季節の変わり目を表現し、相手の体調を気遣う挨拶です。
「梅雨の走りに濡れた木々の新緑が目に鮮やかな今日この頃、ご壮健にてお過ごしのことと存じます」
5月下旬は、梅雨の始まりを感じる時期。季節の移り変わりを表現できる挨拶です。
「庭の紫陽花のつぼみが膨らみ、もうすぐ花を咲かせようとしています。皆様、ご機嫌いかがでしょうか」
紫陽花のつぼみを描写することで梅雨の訪れを表現した挨拶です。5月下旬から6月初めまで使用できます。
■<プライベート編>【5月の挨拶文】結びの挨拶を例文つきで解説
ここでは、プライベート文書で使える5月の結びの挨拶を紹介します。
・5月上旬~中旬に使える結びの挨拶

5月上旬から中旬に使える結びの言葉はこちらです。
<5月上旬~中旬の結びの挨拶>
- 新緑がさわやかな風に揺られる美しいこの季節、ますますのご活躍を期待しております
- 木々の芽吹くこの時期は体調を崩しやすいそうです。くれぐれもお体にはご留意ください
春から5月にかけた新緑や草木の芽吹きについての挨拶は、5月上旬から中旬まで使えます。季節の変わり目として相手を気遣う言葉や、相手の活躍を願う言葉を組み入れましょう。
・5月下旬に使える結びの挨拶
5月下旬に使える結びの挨拶を紹介します。
<5月下旬の結びの挨拶>
- 過ごしやすい時期とはいえ、刻々と変わりゆく季節、ご無理をなさいませんように
- 梅雨入り前の変わりやすいこの時期、くれぐれもご自愛くださいませ
梅雨入り前は天候が変わりやすいことから、相手の健康を祈る言葉があると気遣いが伝わりやすいでしょう。
■5月の挨拶文に使える季節の言葉
最後に、5月の挨拶文に使用できる季節を感じられる言葉をピックアップしました。
<5月の季節の言葉>
- ゴールデンウィーク
- 端午の節句
- こどもの日
- 鯉のぼり
- 菖蒲湯
- 母の日
- 菖蒲
- 牡丹
- 皐月
- 藤
- つつじ
- カーネーション
- ツバメ
- 新茶
- 柏餅
- ちまき
- たけのこ
- 空豆
- グリーンピース
- わらび
- うど
- イチゴ
こうした言葉を文章に取り入れると、さわやかな5月らしい季節の彩りを添えることができます。本文の内容に合わせて、積極的に取り入れてみてください。
■例文を参考に5月の時効の挨拶を上手に書こう
5月の挨拶文を紹介しました。時候の挨拶は、季節を大切にする日本文化のひとつです。文書を読む相手を気遣い、繁栄を祈りながら、季節の美しい情景を表現してみましょう。ぜひ、例文を参考にしてくださいね。
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