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Lifestyle

『うちの子、大丈夫?』不安を自信に 小児科医ママ伝授!入園・入学「4月の壁」の意外な乗り越え方【医師監修連載⑧】

こんにちは、発達専門の小児科医・ママ友ドクター®ゆみ先生こと西村佑美です。3人の子どもを育てる母として医師として、読者の皆さんがとまどってしまうような子育てのお悩みを題材に、その要因や予防策、解決の糸口となるヒントをお伝えしていきたいと思います。
連載7回目の記事を見逃した方はコチラをチェック!

この記事の監修者

西村佑美

小児科専門医、子どものこころ専門医
/一般社団法人 日本小児発達子育て支援協会 代表理事/3児ママ
大学病院で発達診療を学ぶ。発達特性に合わせた子育て経験を活かしママ友ドクター®活動や「子ども発達相談アカデミー VARY」を展開。著者「発達特性に悩んだらはじめに読む本」(Gakken)
https://lit.link/doctornishimurayumi

「これって、うちの子だけ?」——3~4月に増える"心と体のサイン"

三児のママである小児科医・ママ友ドクターですが…ひとり目の入園式は不安だらけでした(笑)

「先生、うちの子、毎朝お腹が痛いって言うんです」「急に夜泣きが始まって…」。小児科医として、卒園や新入園・新入学のシーズンはこうした相談が本当に増えます。登園しぶり、頭痛、チック、急に激しくなる癇癪、夜泣き…でも、これって「うちの子だけ?」「何か問題があるの?」と心配になりますよね。
まず知ってほしいのは、この時期に崩れるのは、心や体が弱いからではないということ。むしろ、子どもは新しい環境にむけて、全力で適応しようと頑張っています。「いい子」でいよう、ママとパパにほめてもらえるよう、頑張ろう!!って、ものすごいエネルギーを使っているんです。
進級・入学に向けてプレッシャーも感じています。だからこそ、家に帰ると糸が切れたように崩れる。これは「甘え」でも「わがまま」でもなく、「ここなら安心して崩れられる」という信頼の証なんです。
実は発達特性の有無に関係なく、どの子にも、未就学児にも小学生にも起こるのが「適応疲労」。新しいクラス、新しい先生、新しいルール、新しいお友達。
大人だって転職や引越しで疲れるのと同じです。子どもはそれを言葉でうまく表現できないので、体の症状となって出てきます。逆に言えば、1週間くらいの登園しぶりや、朝だけの腹痛、夜だけの不安定さなら、今は「調整期間」として見守っても大丈夫。
むしろ「頑張ってるね」「疲れたね」「ここでは好きにしていいよ」と安心させてあげることが、一番の薬になります。園にお迎えにいったときや下校してきたとき、「今日も頑張ってくれてありがとう!」とねぎらってあげましょう。

子どもたちはみんな、親の目の届かない時間に新しい世界で必死に頑張ってくれてます、想像すると本当に愛おしくなりませんか?もちろん、1週間以上続いていたり、本人が明らかに苦しんでいる時はかかりつけ医に相談してくださいね。

今からできる!朝がラクになる「小さな作戦」と準備のコツ

次男の入園記念ショットはご機嫌の笑顔♪

4月に向けて、「何を準備すればいいの?」って焦りますよね。でも実は、持ち物チェックよりも大切なのが、毎日の「朝の準備」をスムーズにするコツを身に付けること。朝から親子バトルが始まると、一日のスタートが台無しです。
そんなことにならないためのおすすめ作戦が3つ。

「早く着替えなさい!」って叱りながら手伝うのではなく、「右腕が通ったね」「左足が入ったね」と、促しながらもできている部分を少しずつ実況中継してみて。これ、「肯定的注目」という方法で、怒らずに行動を変えられる魔法の声がけのテクニック。時間がない時は、ほとんど手伝ってもOK!最後だけでも自分でやらせてあげれば、小さな達成感に繋がります。我が家でも、全部手伝っていた時期もありますが、いつのまにか自然に着替えるようになっていました!
登園を嫌がる子には意味づけの変更に挑戦!「保育園に行ってくれるおかげで、ママは仕事ができるの。本当に助かってるよ、ありがとう」。この作戦で「ママと離れる嫌な時間」から「ママのために行ってくれる時間」へ変わります。
どうしてもグズグズする!!そんな時は、こっそりおやつタイムもあり。朝からおやつ?!と思わずに、嫌でも登園・登校を頑張ろうとするご褒美として少しくらい渡すのは全然OK!100%キシリトールでできたチョコやグミなら虫歯も心配いりません。

小学校入学を控えた年長さんには、「感情コントロール」の準備も大切。すぐにイライラしたり、怒ったりする子は、実は細かい感情表現の練習が効果的。「くやしい」「さみしい」「イライラ」など、いろんな感情を一緒に学び、声に出す練習を。
例えば「ママが妹ばかりかわいがる!」って怒る時、実は「さみしい」という感情の間違った表現の仕方だったりします。そういう時は親が「さみしかったね」と代弁してあげながら接することで、子どもの語彙が増えていきます。
ボードゲームなどの活用も効果的。負けて怒った時も、「負けても勝っても楽しいもの」と教え、経験させることが、集団生活にも活かされます。
いちばん大切なのは、「完璧を目指さない」ことしつけよりも「ママが機嫌よく過ごす」を最優先に。親が機嫌よくいることが、実は一番の入園・入学準備なんですよ。

「私だけうまくいってない」——親の4月の壁と仕事・生活のリアル設計

この春に小学校入学となる次男は紺色のランドセルを選びました!

実は入園・入学の時期に崩れるのは、子どもだけじゃないんです。親も、です。新しいクラスの保護者LINE、先生の名前、ママ友の輪、持ち物の準備。全部が「はじめまして」の連続で、無意識のうちに、ものすごく消耗してるんです。
特に辛いのが「比較不安」。お迎えに行くと、他の子は慣れた様子なのに、うちの子は泣いてる。SNSを見れば、楽しそうな新学期の投稿ばかり。「みんな順調なのに、私だけうまくいってない」って思っちゃいますよね。実は私もそういう経験が沢山あります。どの御家庭もそれぞれに悩みを抱えるので、この季節の一時的なものだと思って意識的に休むことを心掛けて。

毎日のスケジュールは余裕を持って組んでみて!

4月から5月にかけての時期は、発熱・腹痎・呼び出しが本当に多い!そして、子どもだけじゃなく親も風邪をひきがちなんです。さらに盲点なのが、「思ったより早く帰ってくる」問題。兄弟がいるママさんなら経験ありますよね(笑)。
慣らし保育、午前保育、短縮授業。実際に生活してみると「え、もう帰ってくるの!?」というギャップが大きい。そのため、親は仕事を詰め込みすぎると、「やっぱり私には両立なんて無理だった」と落ち込むこともあります。
だからこそ、4月は"平常運転できない前提"で組むことが大切
4月は"7割運転"。いつもなら週5日フル稼働のところを、週3〜4日ペースで。重要な仕事は5月以降に。
代替プランを用意。呼び出しが来たら誰が対応するか、夫婦で事前に話し合っておく。病児保育やファミリーサポート(自治体の託児や送迎サービス)の登録も。
「今月は不安定で当たり前」と自分に許可を出す。夕飯が手抜きでも、洗濯物が溜まってても、今は仕方ない。元気に過ごしてゆっくり寝ることが最優先!
春にペースを落とすのは、甘えじゃなく戦略です。4月に無理すると5月にもっと崩れちゃう。逆に4月に上手に力を抜けると、5月から余裕が出てきます。新学期、気合いを入れすぎないでくださいね。ゆるく、細く、長く。それが、4月の壁を乗り越えるいちばんのコツです。

4月の壁を低くしてくれる3つのこと

4月の壁は、子どもだけの問題じゃないんです。親にとっても問題でもあり、生活全体の構造の問題。でも、それが分かるだけで、随分と楽になります。
今日からできる3つのことをぜひ実践してみてくださいね。

★朝の着替えで「実況中継法」を試してみる
★子どもが崩れたら、「頑張ってるね」「今日もありがとう」と受け止める
★4月の予定は7割で組み、余白をつくる

この3つを意識するだけで、4月の壁は、ぐっと低くなるはずです。
 私も末っ子がこの春ついに小学生になります!さあ、皆さんも一緒に乗り越えていきましょう!

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西村佑美

ライター

小児科専門医、子どものこころ専門医
/一般社団法人 日本小児発達子育て支援協会 代表理事/3児ママ
大学病院で発達診療を学ぶ。発達特性に合わせた子育て経験を活かしママ友ドクター®活動や「子ども発達相談アカデミー VARY」を展開。著者「発達特性に悩んだらはじめに読む本」(Gakken)
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