【毛髪診断士監修】30代で白髪が増える原因は？白髪予防の対策やNG行動も徹底解説

■どうして白髪になるの？メカニズムを解説

そもそもどうして白髪は生えてくるのでしょうか。まずはその仕組みを解説します。

髪の毛は、メラノサイトと呼ばれる色素幹細胞で作られて成長します。髪の毛が作られる際に、メラニン色素が送り込まれて黒色になる仕組みです。なんらかの原因によりメラノサイトの働きが停止すると、メラニン色素が作られず白髪になってしまいます。これが、白髪が生えるメカニズムです。メラノサイトの働きが低下する原因は一つではなく、さまざまなものが関連しています。代表的な原因は加齢ですが、ほかにもストレスや栄養不足、血行不良などがあげられ、食習慣などの生活習慣も深く関わっていると言えるでしょう。
次の項で詳しく解説していきます。

■30代から白髪が増える4つの原因

白髪が生え始める年齢は、男性女性ともに35歳前後と言われています。早い人だと、20代や30代から白髪の悩みを抱える人も多いのだそう。
ここでは、30代から白髪が増える主な原因を4つ解説します。

・【原因その1】加齢によってメラニン色素が作られる量が減る

白髪の原因として思い浮かべるのは、まずは加齢ではないでしょうか。先に説明したように、髪の毛はメラノサイトという色素幹細胞からメラニン色素が毛髪に届けられることで黒色になります。この働きは加齢とともに低下するため、白髪が増えてしまうのです。特に女性の場合だと25歳をピークにゆるやかに加齢が始まるため、早い人では30代からその影響が白髪に現れることもあるのだそう。

・【原因その2】電磁波の浴びすぎ

パソコンやスマートフォンから発生する電磁波も、白髪を増やす原因です。最近の傾向として、大量の電磁波を発生するパソコンやスマートフォンを、長時間利用する人が増えています。電磁波は、人間の体に活性酸素を増やす要因の1つ。活性酸素には善玉と悪玉の2種類がありますが、悪玉は老化や生活習慣病の要因となるものです。電磁波を浴びることで過剰に活性酸素が作られると、活性酸素は悪玉として働きます。その結果、毛根が傷つけられてメラノサイトの働きが弱まるため、白髪が増えてしまうのです。

・【原因その3】必要以上のストレス

ストレスを白髪の要因に関連づける人は多いのではないでしょうか？先に述べた活性酸素は、ストレスを受けることによっても発生する物質です。また、過剰なストレスは睡眠不足やホルモンバランスの変化にも影響し、自律神経が乱れてしまいます。それが血行不良へとつながり、髪の毛根まで栄養が行き届かなくなるため、白髪を増やす原因になるのです。たとえば、会社では新人のときと比べて社会人としての責任が大きくなったり、結婚や妊娠によって生活スタイルが変化したりと、ストレスの原因はさまざま。30代は多様な環境の変化により、ストレスを溜めてしまいやすい時期とも言えるでしょう。

・【原因その4】生活習慣の乱れによる栄養不足

水分不足や栄養不足など、生活習慣の乱れによる栄養不足は、年齢に関わらず白髪を増やす主な原因です。食事から摂取した栄養は血液によって体中に届けられていますが、生命に必要な臓器などに優先して運ばれるため、髪の毛に届くのは最後になります。そのため、十分な栄養がとれていないと髪の毛まで栄養が行き届かず、白髪を増やしてしまうのです。
特に、メラノサイトの働きを活性化させるミネラルの摂取が大切で、

• ・カルシウム
• ・鉄
• ・銅
• ・ヨウ素

などのミネラルは、アンチエイジングに欠かせない栄養素です。しかし、十分な量を摂取しにくいのが難点。手軽に利用できるサプリメントで栄養を補填するのがおすすめです。また、食事をとっているつもりでも、意外とバランスがとれておらず栄養不足な人は多いもの。たとえばハムやジュース、コンビニ食などの加工品には、老化加速物質と呼ばれる無機リンが含まれています。ほかにも「毎日サラダを食べているから野菜の栄養はしっかり摂れているはず」と思っていても、ドレッシングの種類によっては添加物が多く含まれることも。「コンビニ食を買うことが多い」「過度なダイエットをしている」「好き嫌いが多く偏食である」など、心当たりがある人は食習慣を見直してみましょう。

■白髪を見つけたときにやりがちな行動！やっても大丈夫？

「白髪を見つけたら抜く」などの習慣はありませんか？ここでは、白髪でやりがちな行動について解説します。

・白髪は抜いてもいいの？抜くことによる影響は？

「白髪を抜くと増える」「白髪を抜くと禿げる」など、白髪にまつわるウワサはさまざま。これは真実なのでしょうか。

結論を先に言うと、「白髪を抜くと増える」は嘘。しかし髪の毛がもったいないので抜かないのがおすすめです。
髪の毛は、自然に抜け落ちるのは問題ありませんが、自分で抜くと毛根にストレスがかかります。そのため、白髪を抜き続けると毛根が弱ってしまい、髪の毛が生えてこなくなることがあるのです。むやみに白髪を抜くことはやめましょう。

・白髪を目立たないように短く切るのはOK？

白髪を抜かずに短く切るという人もいるでしょう。切った直後は目立ちませんが、切った髪の毛が伸びてくると立ち上がったりはねたりと、中途半端に目立ってきます。「伸びたら切る」の繰り返しになるだけなので、白髪を切ることはおすすめしません。しかし、「出かける直前になって白髪に気づいてしまった」など緊急の場合もあるでしょう。そんなときの応急処置として、目立たないように根元から短く切るならありです。

■白髪が黒髪に戻ることがある！

白髪は、黒髪に戻る可能性を秘めています。
肌に皮膚が生まれ変わる周期があるように、髪の毛にも生え変わる「毛周期」があり、4～6年のサイクルで生まれ変わっています。そのため日々の対策を続けていると、衰えていたメラノサイトの働きが復活して、白髪が黒髪に戻ることがあるのです！日々の対策で大切なのは、外と内の両方からケアすること。外からはヘッドマッサージやヘッドスパ、内からは栄養バランスのとれた食事といったように、根気強く白髪を増やさないためのケアを続けましょう。
30代の白髪は、黒髪へのリカバーが可能なのです。

■30代からの白髪予防や対策を解説

ここでは、30代の白髪にどう対処すればよいのか、その予防法や対策をくわしく解説します。

・ヘッドマッサージをする

白髪予防や対策には、ヘッドマッサージがおすすめです。頭の筋肉をほぐすと、血流が良くなるため、メラノサイトの働きの復活につながります。ヘッドマッサージをする人はあまり多くないようですが、ヘッドマッサージは白髪予防や抜け毛対策にも役立つのです。また、血流が良くなることからコリが改善され、顔のリフトアップや目をぱっちり見せることも期待できるでしょう。自分でマッサージすることはもちろん、美容室やサロンでプロにお願いするのもよいですね。

・スカルプケアをする

頭皮のコンディションを良好に維持することは、白髪予防のために重要なポイントです。髪の毛が成長するためには、土台である頭皮環境が安定していることが大切。たとえるなら、おいしい野菜が育つには栄養分をたっぷり含んだ土壌が必要なのと同じです。頭皮環境を整えるシャンプーや、頭皮に栄養をたっぷりチャージできるローションなど、日常的にスカルプケアを取り入れてみましょう。

・生活習慣を見直す

栄養不足や睡眠不足など、生活習慣の乱れに心当たりはありませんか？白髪には健康状態が大きく影響しています。まずは自分の生活を振り返り、「食事では栄養の偏りに気をつける」など、できることから改善していきましょう。仕事や家事、育児に忙しい30代は、知らぬ間にストレスを溜めてしまいがちです。自分に合ったリフレッシュ方法を見つけ、上手にストレスとつき合いたいですね。リフレッシュすることは自律神経を整えることにつながり、頭皮を含む体全体の血流を良くしてくれます。
白髪を見つけたことは、美と健康を見直すためのチャンス！前向きに捉え、生活習慣を見直してみましょう。

■おすすめの白髪予防アイテム4選

ヘッドマッサージやスカルプケアなど、白髪対策の手助けとなるアイテムはたくさんあります。ここでは、専門家のおすすめや頭皮ケアにぴったりのアイテムを4つご紹介します。
 

・頭皮の深層にアプローチ「資生堂　アデノバイタル　スカルプ　パワーショット」

『資生堂』の「アデノバイタル　スカルプ　パワーショット」は、発毛促進や育毛など、毛髪の成長をサポートする育毛エッセンスです。メラノサイトの運動能力を高める、ビールの原料「ホップ」から抽出したエキスを配合。乾いた頭皮やタオルドライ後の頭皮に直接つけて揉み込むことで、頭皮の奥深いところまでアプローチします。

アデノバイタル　スカルプ　パワーショット 120ml　7,920円

・先生もおすすめ！「ラウブ　フルボーテ　アクティブグロウセラム」

毛髪診断士の先生がおすすめしてくれたのは、『RauB（ラウブ）』の「ラウブ　フルボーテ　アクティブグロウセラム」。天然由来の成分配合で、美頭皮・美髪ケアができる美容液です。ホルモンバランスを崩す恐れのあるホルモン剤不使用で、安全性が高いのがポイント。白髪やニオイなどのトラブル対策をしながら、毎日スカルプケアができます。

ラウブ　フルボーテ　アクティブグロウセラム 80ml　7,920円 

・ハリ、コシ、輝きのある美髪を育てる「資生堂　セラムノワールＮ」

『資生堂』の「セラムノワールＮ」は、女性の発毛メカニズムに対応した、女性用の育毛エッセンスです。血行促進や細胞の活性化、抜け毛予防、清潔に保つといったスカルプバランシング効果で、健康で美しい髪を育てます。やさしいフローラルの香りで、癒し効果も抜群。愛用している人の満足度が高いのも◎

セラムノワールＮ 150ml　5,500円 

・肌が弱い人も使いやすい「Red Vision（レッドビジョン）　マイナチュレシリーズ」

『Red Vision（レッドビジョン）』のマイナチュレシリーズは、髪や頭皮へのやさしさに特化したヘアケアブランド。植物由来の原料にこだわった、育毛剤やシャンプー、トリートメント、サプリメントを展開しています。ライン使いで、体の内外両方からのケアが可能です。
 

■白髪染めってあり？実際にどうすればよい？

それでも白髪が目立ってくると考え始める対処法が、白髪染め。ここでは、30代の白髪染めについて解説します。

・30代からの白髪染めはあり？なし？

白髪の量が髪全体の2割を超えるほど目立ってきたら、30代でも白髪染めはありです。白髪を染める方法には、通常のカラーリングや白髪染め、ヘアマニキュアなどがあり、それぞれ髪への負担が異なります。
次からは、それぞれの染め方についてくわしく解説していきましょう。

・染めるならヘアマニュキュアがおすすめ

白髪を染めるのに最もおすすめなのが、ヘアマニュキュアです。髪の表面をコーティングするように色をつけられるため、頭皮や髪へのダメージを抑えながらカラーリングできます。ドラッグストアなどで手軽に手に入り、セルフでカラーリングしやすいのも魅力です。気をつけたい点を挙げるとすれば、色モチする期間が2～4週間と短いこと。酸性が強いヘアマニュキュアは、使い続けると髪の毛がパサつきやすいため、しっかりとトリートメントをするようにしましょう。

・グレイカラーは髪に負担がかかる

美容室で行う白髪染め「グレイカラー」は、染料を髪の内側まで染み込ませて色をつけるカラーリング方法です。髪の内部までしっかりと色を入れられるため、明るさや色味がバリエーション豊富なのが魅力。しかし、一般のおしゃれ染めと同じく、頭皮と毛髪の両方を痛めやすいのがデメリットです。
また明るすぎる色だと、きれいに色を出すため髪の色素を抜くブリーチをする必要も出てくるなど、髪の毛を痛めるリスクがあります。美容室でグレイカラー（白髪染め）をする場合は、ブラックやブラウンなどの暗い色を選ぶのがおすすめです。

・白髪染めするなら美容室がおすすめ

「白髪が気になるけれど、時間がなくてすぐには美容室に行けない」などの場合、ホームカラーリング剤を使って白髪染めをする機会もあるでしょう。しかし、市販の白髪染めは素人でも簡単に染められるよう、薬剤の成分がキツいのも特徴です。髪だけでなく、頭皮を痛めることつながる可能性も。
それに比べて美容室では、髪のプロの美容師さんが一人ひとりの髪や頭皮の状態に合わせて薬剤をコントロールしてくれます。できるだけ負担をかけずに髪を染めてくれるため、安心してお任せできますよ。

・セルフカラーリングするなら、頭皮ケアをしっかり

そうは言っても、手軽で価格的にも手ごろなのが市販の白髪染め。薬剤がきつく、髪の毛や頭皮に負担になりやすい市販の白髪染めを使い続けると、きれいな毛が生えにくくなる恐れがあります。市販の白髪染めを使う場合は、セルフカラーリング後に頭皮ケアをしっかり行いましょう。シャンプーの際の頭皮マッサージや、頭皮美容液を使って日常的にケアするのがポイント。ほかにも、美容室で定期的にヘッドスパを受けるのもおすすめです。

■30代からはじめる白髪予防は、生活習慣の見直しと正しいケア！

30代の白髪は、日々のケアや生活習慣を見直すことで防ぐことも減らすこともできます。白髪が増えてきたな～と思ったら、美と健康を見直すよい機会とポジティブに捉え、美しい髪の状態を保てるよう、予防や対策にしっかり取り組んでいきましょう。

【監修】株式会社アルファブレイン代表・毛髪診断士 水野勝代先生

毛髪診断士・美容師国家資格を所持。
婚礼美容室と美容学校を設立した祖母と、美容師でありヘアケア商品も開発していた父母の思いを継ぎ「株式会社アルファブレイン・ワールド」社長に就任。Beauty is timelessをコンセプトとしたヘアケアメーカーブランドとして女性たちの美に寄り添う。
長男（15歳）、長女（9歳）の二児の母で、子育てをしながら仕事と家事に奮闘中。
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