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心理的虐待「ガスライティング」とは 概要や対処法について詳しく解説

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心理的虐待「ガスライティング」とは 概要や対処法について詳しく解説

■ガスライティングのやり方と手口

カーテンの後ろに保持している女性
出典:Unsplash

では、実際にどんな方法で被害者を追い詰めるのでしょうか。ガスライティングのやり方と巧妙な手口について解説します。

<ガスライティングの手口> 

  • ・暴言を吐く
  • ・嘘など不誠実な言動で相手をコントロールする
  • ・不自然なことを立て続けに起こす
  • ・周囲から被害者の反感が集まるようにする
  • ・何かとターゲットのせいにする
  • ・偶然を装って遭遇する
  • ・ターゲットが「自分の勘違いだったのかも」と思うようなことを起こす 

それぞれ詳しく見ていきましょう。

・暴言を吐く 

「頭がおかしい」「狂っている」「被害妄想だ」などと被害者の言動や人格を否定するような発言を繰り返します。被害者は、初めは加害者の発言を疑っていたとしても、暴言やおかしなでき事が繰り返されることで、次第に自分自身に問題があるのかと錯覚を起こすようになります。

・嘘など不誠実な言動で相手をコントロールする 

すぐにバレる嘘を平然とついたり、言ったのに「言っていない」と言い張ったりと相手の記憶や考えを否定します。自信を失っていく被害者は、だんだん加害者の言動に従わざるを得なくなるのです。

・不自然なことを立て続けに起こす 

加害者は、立て続けに不自然な出来事が起きているように演出し、不安を煽ることも。被害者の私物を隠したり、パソコンの設定を変更したりと不自然なことを立て続けに起こします。被害者が加害者を疑い問いただしても知らないふりをし、被害者を疑心暗鬼にさせるのです。

・周囲から被害者の反感が集まるようにする

女子3人 13163161
出典:PIXTA

被害者に反感が集まるような悪い噂を流すなどし、加害者は周囲の人々を味方につけます。このような行為が、自分自身を信じられなくなった被害者をさらに追い詰めることに。孤立した被害者は相談先や頼る先をなくし、破滅に追い込まれてしまうのです。

・何かとターゲットのせいにする 

加害者は、被害者が「何かがおかしい」と主張しても、原因は被害者自身にあると反論し、被害者の言葉を受け入れません。また、加害者は責任転嫁する特徴があり、すべてにおいて被害者のせいにします。混乱した被害者が、自責の念に駆られることも。

・偶然を装って遭遇する 

偶然を装って道で何度も出くわすことは、加害者の演出のひとつです。不思議な現象によって、不快で心理的に不安定な状況が続くと、被害者が冷静な判断力を失っていくのも無理ないでしょう。

・ターゲットが「自分の勘違いだったのかも」と思うようなことを起こす 

加害者は、自分の工作したことなのだから心当たりが当然あるにも関わらず、「気のせいだ」「思い違いだ」と堂々と主張するのも特徴。あまりに堂々と嘘をつくため、被害者は加害者が正しいことを言っているように錯覚し、「本当にそうなのかも…」と自信を失ってしまいます。

■ガスライティングのターゲットになったら…対策と対処法

白いプリンター用紙を持っている人

出典:Unsplash

では実際に、ガスライティングの被害の真っ只中にある場合、どんな行動を取ればいいのでしょうか。

<ガスライティングの対処法> 

  • ・ガスライティングの内容を記録する
  • ・第三者の視点でみてもらう
  • ・専門家に依頼する
  • ・ガスライティングの起きやすい場を避ける
  • ・離婚や別れを決意する

それぞれ詳しく説明します。

・ガスライティングの内容を記録する 

ガスライティングに被害を受けているかどうかは客観的に判断しにくく、長期化することも多いため、口論や不自然な出来事が起きた日時を細かくメモしておくことが大切です。あとから読み返すと冷静な判断ができるでしょう。 

・第三者の視点でみてもらう 

第三者の冷静な意見をもらうことも良いでしょう。早い段階で信頼できる家族や友人などに相談することが得策。第三者の意見を聞くことで、自分を見失うのを防ぐ手助けになるかもしれません。

・専門家に依頼する 

出典:photoAC

加害者とすぐに距離が取れない場合、弁護士やカウンセラーといった専門家にまずは話を聞いてもらうことをおすすめします。専門家に相談し、法的・実用的なアドバイスをもらうことで、思わぬ対処法や解決法を得られるかもしれません。

・ガスライティングの起きやすい場を避ける

ガスライティングは、家庭に限らず職場内やママ友、地域などといった集団やコミュニティで起きやすいもの。そのため、そもそもガスライティングが起きやすい場を避けることも対策のひとつです。加害者から離れることで、さらなる被害の対策になるでしょう。

・離婚や別れを決意する

精神的DVの一種であるガスライティングですが、身体的暴力をともなうケースも。彼氏や夫といったパートナーから被害を受けている場合は別れや離婚を決意し、法律の専門家のサポートの下とにかく加害者から離れることをおすすめします。

■私はこうやって克服した!ガスライティングの実例と体験談

昼間の屋外の緑の芝生のフィールド上の女性の写真
出典:Unsplash

実際にガスライティングの被害にあった方はどのような体験をしたのでしょうか。被害者の体験談をご紹介します。

・噂を広める夫の嘘がバレたことで仕返し

結婚5年目、夫が故意に私のカバンから書類を抜き取り、問いただしても逆に「俺は知らない」と「お前が悪い」と責めてくるように。さらにその後、周囲の人や私自身に、私が若年性アルツハイマーだとの嘘の情報を信じ込ませようとしていました。
しかし、夫の発言を信じなかった私の母に夫の嘘がバレると、立場は一気に逆転。母の協力で別居をし、私はガスライティングに打ち勝つことに成功しました。離婚後、孤立した夫は会社を辞職し、借金に苦しむ加害者の末路を辿っているようです。

・わざと痕跡を残して不安にさせる

出典:photoAC

ある日私が帰宅すると、少し窓が開いていて、床には誰かが土足で入り込んだような形跡が。留守中に誰かが侵入したのではないかと同棲中の彼氏に相談するも、「気のせいだ」「お前が窓を閉め忘れたんだろう」と一蹴されます。
こうした行為は繰り返され、私は次第に精神的に追い詰められることに…。私はおかしいと思った出来事を毎日日記に書いており、日記を読み返したタイミングで彼のガスライティング行為に気がつきました。すぐに同棲を解消し、今は別れ話を切り出す機会をうかがっているところです。

・周囲に嘘を吹き込む

もともと僕に反感を持っていた上司は、社内に僕の事実無根の悪い噂を流していました。同僚からの些細な嫌がらせも増え、僕は社内で孤立。自分が悪いのかと一時は精神的に不安定な状態に陥りました。
しかしその後、加害者の心理や言動の理由などガスライティングについて正しい知識をつけたことで、冷静な判断ができ、嫌がらせも平然とした顔で対応できるようになりました。社員とは必要以上の接触を避け、距離を保つようになったことが、ガスライティングの恐怖に打ち勝つことに繋がったと思います。

・妻に否定され続け、ダメな人だと自信を失い…

妻から否定的な言葉を浴びせられることが続き、最初は気にしないようにしていましたが、段々と「彼女が正しいのかもしれない」「自分がダメな人間なんだ」と思い込むようになりました。妻と話し合おうとしても、話の論点をすり替えられ被害は拡大する一方です。
その後自分自身の精神状態に不安を感じ、カウンセラーに相談。妻と喧嘩をしないように気をつけながら、生活を続けましたが、限界を感じて離婚を決意。離婚によりようやく被害から解放されました。後に妻は自己愛性人格障害と診断されたそうで、治療中と聞いています。

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