【オッパの意味とは？】韓国語でよく耳にする言葉の正しい使い方や注意点

韓国語のオッパってどんな意味？

はじめに、韓国語の“オッパ”はどんな意味を持つのか以下で解説します。

＜オッパの意味＞

• ・韓国語のオッパ＝お兄さんという意味
• ・オッパと呼んでいい間柄とは？
• ・ヒョンとの違いは？

オッパの意味を詳しく見ていきましょう。

・韓国語のオッパ＝お兄さんという意味 

「オッパ」はハングル文字で「오빠」と表記し、日本語に訳すと「お兄さん」を意味します。日本では一般的に実の兄のことを「お兄さん」と言う方が多いでしょう。
しかし、韓国では女性が自分よりも年上の男性を呼ぶときに使用し、日本で使う「お兄さん」とは意味が異なるのです。
オッパは、単体で使用することもあれば、オッパの前に相手の名前をつけて「○○オッパ」と使うこともあります。また、オッパと似たような韓国語に“アッパ”という言葉がありますが、この言葉は子どもが父親を呼ぶときに使う「パパ」という意味の言葉のため、オッパとは違いがあるようです。

・オッパと呼んでいい間柄とは？

オッパは、女性が家族のお兄さんや親しい年上の男性、アイドルや俳優などの著名人を呼ぶときなど、さまざまな場面で使われます。なかには、年下の妻が結婚した夫に対しても使うこともあるようです。
また、お客様に気分よく過ごしていただくという親しみを込めて居酒屋など飲み屋の男性客に対し、女性店員が使う場面もあります。

・ヒョンとの違いは？

オッパと意味が似た言葉に“ヒョン”があります。意味はオッパと同じ「お兄さん」ですが、この言葉は男性が年上男性を呼ぶときに使われます。
オッパとは逆で、女性はヒョンという言葉は使いません。同じ意味を持つ韓国語でも、女性か男性かで使用する言葉に違いがあることを知っておいた方がいいでしょう。

年上男性をオッパと呼ぶのは韓国の文化ならでは

韓国では、儒教思想の影響もあり年上を敬う文化が強く残っています。そのため、相手が自分より年上か年下かを重要視する傾向にあり、家庭内においても、兄弟や姉妹関係において年齢差が尊重されているようです。
また韓国では、本当に血がつながっていなくても親密になれば実の家族と同じように考える文化もあります。そのため、家族以外の親密になった年上男性に対してオッパが使われるのです。
これらのことから、相手が年上であることを認識できるオッパという呼び方は、韓国の文化ならではの呼び方と言えるでしょう。

オッパの正しい使い方とは？

オッパの使い方は大きく3つにわかれており、使い方を間違えてしまうと恥ずかしい思いをしたり、相手の誤解を招いたりしてしまう可能性があります。
そうならないために、正しいオッパの使い方を以下でチェックしてみてくださいね。

＜オッパの正しい使い方＞

• ・一人称での使い方
• ・二人称での使い方
• ・三人称での使い方

オッパの正しい使い方を見ていきましょう。

・一人称での使い方

オッパは、話し手（男性）が自分を指す言葉として使われることがあり、その一例として大流行した韓国の歌手PSY（サイ）の楽曲「江南スタイル（カンナムスタイル）」の歌詞の一部分があげられます。
サビの歌詞である「오빤 강남스타일（オッパンカンナムスタイル）」は、「オッパ（俺）はイケてる男だよ」という意味なのだとか。
歌詞の「오빤（オッパン）」は「오빠（オッパ）」と「는（〜ヌン）」を略して、「오빤」（オッパン）という言い方になるのです。日本語では使わない発音方法のため、江南スタイルを聴いたことがある方は、オッパンが“オッパム”と聞こえることもあるのかもしれません。
自分を指す意味で使用する言葉ですが、日本語の「僕」のようにどんなときでも使えるわけではなく、気になる相手や妹など限定した相手にのみ使える表現です。
そのことから、恋愛対象ではない人が自分のことをしつこくオッパ呼びすることは気持ち悪いと感じる人も多いのだとか。

・二人称での使い方

オッパは、会話のなかでの聞き手を示す二人称の場合も使います。妹が実の兄を呼ぶ際や、年下の彼女や妻が年上の彼氏もしくは夫を呼ぶ際に使われることが多いです。二人称での「オッパ」が最も多い使い方です。

・三人称での使い方

三人称とは話し手や聞き手以外の第三者でその場にいない人を指します。「昨日オッパと食事に行った。」などのように実の兄や親密な年上男性が会話に出てくる場合に第三者のことをオッパと言うことがあります。

韓国男性はオッパと呼ばれたらうれしいの？

オッパという言葉には、年下女性が年上男性を頼りにする、甘えるといったニュアンスが含まれていることから韓国男性は女性からオッパと呼ばれることを誇りに思うのだとか。
推しのK－POPアイドルに対して親しみをこめてオッパと呼ぶ女性もいますが、BTSメンバーであるグクは、自分より年上のファンからのオッパ呼びが嫌いと感じている時期があったのだとか。
そのため、韓国男性が誰しもオッパ呼びをうれしいと感じるわけではないのかもしれませんね。

「オッパ」という言葉を使うときの注意点

相手や関係性によっては、オッパ呼びが失礼にあたってしまうこともあります。ここからは、オッパという言葉を使うときの注意点を紹介します。代用できる呼び方も合わせて解説しているのでぜひ参考にしてみてくださいね。

＜オッパを使うときの注意点＞

• ・オッパ呼びができるのは女性のみ
• ・オッパと呼ぶのは親しくなってから！
• ・年の離れた男性には使わない
• ・職場などフォーマルな場所では使わない

それぞれの注意点を詳しく見ていきましょう。

・オッパ呼びができるのは女性のみ 

オッパ呼びできるのは女性のみで、特別なケースや冗談などで言わない限り、男性が相手をオッパ呼びすることはありません。男性が年上の男性を呼ぶ場合は、「ヒョン」という別の敬称を使います。

・オッパと呼ぶのは親しくなってから！

オッパという言葉は親しみを込めた意味で使われるため、自分のほうが明らかに年上でも初対面や親しくない相手からオッパ呼びされた場合は、なれなれしい人だと感じてしまうようです。また、使い方次第では相手を勘違いさせてしまうことも。
「じゃあ、オッパ呼びはいつからしていいの？」と思う方もいるかもしれません。一般的には、何回か会って会話をし、お互いに距離が縮まってきたタイミングで呼び始めます。
また、女性から「オッパと呼んでもいいですか？」と確認したことや、男性から「オッパと呼んでと言われた」といったことがきっかけで呼び始めるケースもあるようです。

・年の離れた男性には使わない

オッパは軽く距離感が近い言葉なので、年上を敬う習慣のある韓国では年の離れた男性には使いません。年が離れた男性には、おじさんの意味を持つ「アジョシ」を使います。
日本語でおじさんというと失礼な印象を与えるかもしれませんが、韓国ではオッパと同じぐらい親しみを込めた呼び方なのだそう。
ちなみに年上女性を呼ぶときは、「オッパ」と同様に呼ぶ側の性別により呼び方が異なります。年上の女性を女性が呼ぶときは「オンニ」、男性が呼ぶときは「ヌナ」と言われる韓国語を使います。

・職場などフォーマルな場所では使わない

オッパは親密な間柄で使うカジュアルな敬称なので、職場などフォーマルな場で使うことは不適切です。たとえ、良好な関係であっても職場などでオッパ呼びすることはありません。
職場の先輩を呼ぶときは一般的に日本語で先輩を表す「ソンべ」という言葉を用いて「○○（相手の名前）＋ソンべ」というふうに呼びます。
しかし、相手と親しくなるまではソンべにさらなる敬意を込めた「ソンべニム」を使うことが望ましいでしょう。

オッパの意味や使い方を正しく理解！状況に応じて使いこなそう

オッパと呼ぶ相手や使うシーンを間違えてしまうと、自分が恥ずかしい思いをするだけでなく、言われた相手にも不快な気持ちを与えてしまいます。
ちなみに、アイドルのコンサートなどでよく聞かれる「オッパ アンニョン！」の“アンニョン“は日本語で「おはよう」などの挨拶を意味するのだとか。
ただし、この言葉は「アニョハセヨ」を崩した言葉でタメ口表現にあたるため、相手が年上の場合は丁寧な表現で伝えるように注意することが必要です。
この記事を参考にオッパの意味や使い方を正しく理解して、シーンに応じて使いこなせるようになりましょう。