子供の養育費は総額いくらかかる？相場や年齢別にかかるお金の目安を解説

■子供の年齢別に養育費の目安が知りたい！

わが子にはあとどれくらいの養育費が必要なのか、年齢別に見ていきましょう。

・未就学の子が高校を卒業するまでの養育費は？

内閣府の「インターネットによる子育て費用に関わる調査」を基に計算してみると、高校まで公立校だけに通ったとすると、産まれてからの養育費は1,900万円程度になります。また、すべてが私立校であれば3,000万円ほどかかります。
小学校入学まで6年間の養育費が約590万円。なので、子供の今の年齢×100万円程度はすでに支払っていることになりますね。つまり、その子の大まかな目安は1,900万円(私立は3,000万円)から、年齢×100万円を引けばわかります。

・未就学の子が大学を卒業するまでの養育費は？

日本政策金融公庫が行った令和元年度の調査によれば、大学入学から卒業までの費用は国公立は539万円、私立文系が731万円、私立理系は827万円、私立短大は376万円程度ということでした。

前項の高校卒業までの金額と合わせると、大学まではおよそ2,439～2,727万円（高校まですべて私立だったら、3,539～3,827万円程度）。
私立短大はおよそ2,276万円（同じく、約3,376万円程度）となります。

年齢別の計算は、子供の年齢×100万円を引いてください。また、下宿をすると4年間の仕送りが400万円程度、大学院への進学には国立2年間の学費が135万円程度、さらにかかるようです。

・小学生が高校を卒業するまでの養育費は？

小学校入学からの養育費は、産まれてからよりも590万円ほど少なくなります。高校卒業まで公立校だけなら1,310万円程度、すべてが私立校なら2,410万円程度です。
年齢別の金額は、公立小学校なら学年×32万円を、私立は学年×150万円を引いて計算しましょう。

・小学生が大学を卒業するまでの養育費は？

同様に小学校入学から大学卒業までを計算すると、大学はおよそ1,849～2,137万円（高校まですべて私立だったら、2,949～3,237万円程度）。
私立短大はおよそ1,686万円（同じく2,786万円程度）となります。

年齢別の計算は、公立小学校では学年×32万円を、私立なら学年×150万円を引いてください。また、下宿をすれば4年間の仕送り額が400万円ほど、大学院への進学には国立で135万円ほどさらにかかります。

■高額な養育費だからこそ計画的な準備が必要です

養育費の中でも、基本的養育費を家族の生活費と分けるのは困難です。また高校までの教育費も生活費と共に支払うことが可能でしょう。ところが大学の費用はとても高額です。子供の将来のためにも計画的な貯蓄を考えたいですね。ここからは、無理なく貯める方法をいくつかご紹介します。

・学資保険や財形貯蓄などで無理なく貯めよう

大学の教育費をいつまでに用意すれば良いのかと言えば、受験にお金がかかり始める高校3年生の後期頃までがベストでしょう。学資保険は子供の進学に合わせてお金を貯められますし、契約者（親）が死亡すると保険料の支払いが免除になるので、万が一のときにも役立ちます。
養育費は子供が大きくなるにつれて高くなっていきます。貯蓄はなるべく早くから始めた方が貯めやすく、家計への負担が少ないですね。財形貯蓄や積み立て定期なども利用して、コツコツ貯めておくと良いでしょう。

・行政の支援もちゃっかり貯めよう

行政からの支援には、国からの児童手当や、自治体によっては医療費助成や教育費のサポートなどがあります。それに、幼児教育・保育の無償化も始まっていますね。浮いたお金はしっかり貯蓄にまわしましょう。

■何事も計画的に！子供の養育費にしっかり備えましょう

子供の養育費は日々の家計費でまかない、大学の教育費はなるべく早くから準備を始めておきましょう。高校3年生頃までに用意しておけば、突然子供が大学院へ行きたいとか留学したいなどと言いだしても対応しやすいです。
また今回紹介した目安の金額は常に変化しますし、学校によって大きな差があります。目標金額は必要に応じて見直しましょう。
そして、想定外に学費が高かった場合には奨学金を利用する方法もあります。奨学金には、貸与型（返済が必要）と給付型（返済不要）があり、現在多くの学生が日本学生支援機構の貸与型奨学金を受け取っています。他にも地方自治体や企業、大学などのいろいろな団体が奨学金を出しているので、情報を集めると良いでしょう。