FacebookInstagramYouTube
サムネイル画像

出典:PIXTA

Baby&Kids

【小1の壁】とは?パパママや子どもが困る原因、その対策・乗り越え方を解説

“小1の壁”とは、主に共働き家庭の子どもが保育園や幼稚園から小学校へ進学した際に直面する、さまざまな問題のことです。育児と仕事の両立に限界を感じて正社員からパートになる人や退職する人も多く、「転職・退職して良かった」と思う半面、「収入が減ってしまった」などと後悔したという人も多いのが現状。
今回は、小1の壁に悩む家庭に向けて、原因や対策、乗り越え方を解説します。この記事を参考に、小1の壁を乗り越えるヒントを見つけてみてください。

■小1の壁とは?

最近では、小1の壁について取り上げた本や漫画などもあり、言葉だけは知っているという人もいるのではないでしょうか。小1の壁とは具体的にどのような問題を指すのか、改めて確認していきます。

<小1の壁とは>

・早い時間のお迎え
・平日の学校行事
・長期休暇の対応
・必要不可欠な子どものサポート

小1の壁は、子どもの小学校入学にあたり、生活リズムやサポート体制が大きく変わることで起こる、上記のようなさまざまな問題に直面することを指します。
保育園と比べて小学校が終わる時間は早く、学童保育の預かり時間も18時には終わるところがほとんど。また、学校行事の多くが平日に設定されており、夏休みなどの長期休暇への対応や宿題のサポート、PTA活動など、心配事や負担が保護者にのしかかり、家庭と仕事の両立が難しくなってしまうのです。
さらに、小学校に入学したからといって、子どもがすぐにしっかりするわけではないもの。特に、低学年は安全面や精神面の不安が大きく、保護者のサポートが欠かせません。
これらが保護者の負担となった結果、子どもの入学から1年生修了までに、正社員で働いていた母親が退職した割合は38.5%という厚生労働省の調査結果があります。仕事を続けたくても家庭との両立が難しく、退職や転職をせざるを得ないことが問題視されているのです。

出典:厚生労働省|令和4年度 仕事と育児の両立等に関する実態把握のための調査研究事業

■小1の壁がどうして起こるのか、その原因

小1の壁はなぜ起こるのでしょうか。原因をひとつずつ見ていきましょう。

・学童保育の預かり時間が短い

放課後や長期休暇に子どもを預かってくれる学童保育。利用できたとしても、一般的な預かり時間は18時頃までで、保育園のような延長保育はないところがほとんど。フルタイムで働いていると、お迎えが間に合わないおそれもあります。

・学校行事やPTA活動などが平日に多い

出典:PIXTA

保護者のほとんどが仕事をしている保育園では、行事に関しても曜日や時間帯が比較的配慮されています。しかし小学校では、授業参観やPTAといった保護者が出向く学校行事は平日開催が多く、そのたびに有給を取得したり時間を調整したりしなければなりません。
また、PTA役員は、正社員やパート、専業主婦といった立場関係なく決まる可能性があります。役員になった場合は、さらに学校へ出向く機会が増えるでしょう。

・時短勤務しにくくなる

育児・介護休業法の時短勤務制度は、3歳未満の子がいる世帯が対象。3歳以上を対象にするかは企業によって異なります。厚⽣労働省が企業に対して行った調査によると、利用できる短時間勤務の期間は、3歳になるまでが55.5%、小学校就学前までを含めると77.4%という結果に。
このように会社側のサポート体制が整っていないことからも、働きたくても働けない保護者が出てくるのです。

出典:厚生労働省|令和4年度 仕事と育児の両⽴等に関する実態把握のための調査研究事業

・長期休暇の間の負担が大きい

小学生になると長期休暇にも対応しなければなりません。保育園では年末年始を除き、ほとんどの園で年間を通して保育が行われていますが、小学生になると地域差はあるものの年に60日前後の休みがあります。
また休みの間に学童を利用できても、お弁当の持参や決まった時間での送迎の必要があり、働く保護者にとっては負担が大きくなるのです。

・宿題や翌日の準備など毎日のサポートが必要

出典:PIXTA

小学生になると宿題が出るため、わからない部分の指導や、忘れ物がないよう準備のサポートも必要になってくるでしょう。また、新しい環境でがんばる子どものストレスケア、登下校時の安全面といった心配事もつきません。

■小1の壁の乗り越え方と対策

それでは、小1の壁はどう乗り越えればいいのでしょうか。ここで解説する対策法の中に、取り入れられるものがないか検討してみましょう。

・民間学童を利用する

出典:PIXTA

公立学童の待機児童になった、預かり時間内のお迎えが難しい、といった場合は、民間学童保育を検討してみましょう。小学1~6年生が対象で、公立学童よりも預かり時間が長いのが特徴です。
公立よりも利用料金は高いものの、食事や送迎サービスを受けられる施設もあるため、利便性は高いでしょう。

・シッターサービスを利用する

子どもを1人で家に残すのが不安な方は、シッターサービスを活用するのもおすすめです。定期利用やスポット利用の選択ができ、小学校や習い事、塾へのお迎えに加え、帰宅後の子どもの見守りや食事の提供などもしてもらえます。

・家事代行のサービスを使う

出典:PIXTA

家事代行サービスを利用するのもひとつの手です。買い物やおかずの作り置きを頼むだけでも、帰宅後に子どもとコミュニケーションを取る時間を作れるでしょう。
また、時間と手間のかかる掃除を依頼すれば、休日は家族とゆっくり過ごせます。仕事や家事育児に追われて「疲れた」「限界」とダウンする前に、家事代行サービスを上手に活用して保護者の負担軽減をはかりましょう。

・GPSやスマホ、見守りカメラ等を活用する

登下校時や帰宅後の留守番など子どもだけで過ごす時間がある場合は、見守り機能のあるグッズを活用しましょう。位置情報を取得できるGPSやキッズ用スマホ、様子の確認や会話もできる見守りカメラなどがおすすめです。
スマホはすぐ連絡が取れるので便利ですが、スマホ依存やネットを介したトラブルに巻き込まれるおそれも。あらかじめルールを決めてから渡しましょう。

・習い事を利用する

出典:PIXTA

学童より遅い時間まで対応している習い事に通わせるのもおすすめです。子どもが興味のある習い事をすることで有意義な時間を過ごせ、子どもにとっても気分転換になるでしょう。送迎問題が気になる方は、送迎つきの習い事を探してみてください。

・働き方を見直し相談する

小1の壁にぶつかり、今までのように働くのが難しいと感じる方は職場に相談しましょう。業務内容や量を調整してもらえる可能性もあります。また、勤務時間を自分で調整できるフレックスタイム制度やテレワークの活用、時短勤務の延長など、職場の制度で利用できるものがないか検討してみてください。

・保護者同士で情報交換をする

出典:PIXTA

小1の壁を乗り越えるには保護者同士のつながりも大切です。宿題や持ち物、行事などの情報交換をすることで助け合えます。また、子どもの学校での様子や友だち関係もわかり安心です。

・ある程度子どもに任せられるよういっしょに練習する

保護者がずっとサポートするわけにもいかないので、子ども自身が宿題や次の日の準備ができるよう、いっしょに練習するのもいいでしょう。
また、戸締りの仕方や電話のかけ方を練習する、来客があっても勝手にドアを開けない、火や包丁を触らない、といった留守番のルールを守ることも教え、子どもの成長をサポートするのもいいですね。

■政府や自治体が行う対策やサポートを紹介

小1の壁問題の解消に向け、政府や自治体が行っている取り組みを紹介します。

・ファミリーサポート

ファミリーサポートは、【支援を受けたい子育て世帯】が〖援助をしたい会員〗からサポートを受けられる、地域の相互援助事業です。学校の送迎や放課後の預かり、緊急時の預かりなどのサポートが0歳~小学6年生まで受けられます。
利用料金は自治体で異なるものの、1時間500~1,000円程度です。緊急時に備えて、登録しておくと安心でしょう。

・放課後クラブ(公立学童)

小1の壁問題や待機児童の解消のため、政府は一般的に“学童”と呼ばれている放課後児童クラブ(放課後児童健全育成事業)を提供しています。小学校の余裕教室や児童館などで、安全と安心に配慮しながら適切な遊びと生活の場を提供し、子どもの健全な育成をはかる施設です。

■民間が提供するサービスを紹介

次に、民間が提供する小1の壁問題に役立つサービスを紹介します。

・民間学童

民間学童は、企業やNPO法人が運営しています。18時以降も対応しており、保護者の就労の有無は問われません。延長保育や夕食提供、学校や自宅・習い事への送迎、独自の教育カリキュラムを実施するなど、施設によってさまざまなサービスがあるのも魅力です。
一方で、月額約20,000~100,000円と公立の学童よりも高い傾向にあります。

・送迎サービス

学校から学童、自宅や習い事まで、送迎サービスを実施するタクシー会社もあります。距離制や時間貸切制など各会社によって利用料金は異なりますが、子ども自身は支払いをする必要がない場合がほとんどのため、安心して乗車できるでしょう。

・キッズシッター

仕事と育児を両立するために、キッズシッターを活用する方法もあります。主なサービスは、学校や習い事の送迎、子どもの世話、食事介助などです。
1時間あたり1,000円前後から利用できるサービスもあり、条件が合うと自治体の助成やベビーシッター派遣事業割引券を使用してお得に利用できます。
キッズシッターを利用することで、子どもは安心できる環境ができ、保護者は仕事と育児の両立がしやすいでしょう。

■政府や自治体、民間のサポートをうまく活用して小1の壁を乗り越えよう

子どもは新しい環境、保護者は働き方の見直しなど、親子で乗り越える必要がある小1の壁。さらには学童を卒業しなければならない年のいわゆる【小4の壁】も待ち構えていますが、まずは小1の壁をクリアできるよう自治体や民間のサポートをうまく活用し、自分たちに合う解決法を見つけてみてください。

あわせて読みたい

【保護者会の服装】正解コーデは?マナーや保育園・幼稚園・小学校別のコーデ例も紹介

Fashion

2025.04.20

【保護者会の服装】正解コーデは?マナーや保育園・幼稚園・小学校別のコーデ例も紹介

misato

ライター

2人の兄妹を育てる30代ママです。元気いっぱいな2人のおかげで、バタバタしつつも毎日楽しく過ごしています。趣味は野球観戦、甘いものを食べること、ゆるーく宅トレをすることです。

SHAREFacebook
POST
LINELINE