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【医師監修】離乳食の牛乳はいつから大丈夫?月齢別の進め方やレシピを解説
飲み物として、また料理にも使える牛乳は栄養も豊富なため、子どもにも積極的に与えたいですよね。しかし、赤ちゃんに与える際には注意が必要です。そこで今回は、赤ちゃんに牛乳を与える際の注意点を、小児科の先生に教えてもらいました。「牛乳はいつから飲ませてOK?」「どのくらいの量が正解?」といった疑問を解消できるはず。牛乳を使ったおすすめレシピも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
【監修】たけつな小児科クリニック 竹綱庸仁先生
<プロフィール>
2004年、愛知医科大学医学部卒業。同大学で臨床研修終了後、小児科に入局。2013年、奈良県の病院で小児科の立ち上げに従事。2017年、たけつな小児科クリニックを開設。「すべては子どもたちのために」をモットーに、一般的な疾患からてんかんなどの神経疾患、食物アレルギーや喘息、日本でも数少ない小児頭痛を専門とするなど幅広い診療を行う。現在は病児保育室バンビを運営する他、言語発達遅延の子どもに言語訓練を行う児童発達支援施設「のびいく」を運営している。趣味は読書と神社巡り。
http://www.taketsuna-kojika.com/gre.html
■離乳食に牛乳はいつから使って大丈夫?
離乳食に牛乳を取り入れるべきタイミングは、いつ頃からなのでしょうか。
・離乳食として牛乳を与えるのは離乳食中期から
離乳食として牛乳を与えるのは、離乳食をスタートして2~3カ月経った離乳食中期頃から。ちょうどそのくらいから腸管免疫が成熟しはじめるため、牛乳を消化できるようになります。
それよりも前に与え始めると、アレルギーが出る、下痢になる、免疫反応により腸管にダメージを与えて腸炎になる可能性があるため、生後6カ月未満での牛乳は避けた方がいいでしょう。
・飲み物として牛乳を飲むのは生後10カ月以降~
厚生労働省が推奨している牛乳を飲むタイミングは、抗体や免疫が整う生後1歳以降。様子を見て大丈夫そうであれば、10カ月くらいから牛乳を飲ませてみてもいいでしょう。離乳食の進み具合を見て判断するのがいいかもしれません。
10カ月未満の、腸管免疫が成熟していない月齢で牛乳を飲ませると、下痢や腸炎の原因になる可能性があるので、あまり早くから飲ませるのはNGです。牛乳を飲むと吸収するために腸が動くため、痛みを感じることもあります。
■赤ちゃんへの牛乳の与え方のポイントは?
赤ちゃんに牛乳を与えるときのポイントを、まとめてチェックしていきましょう。
・赤ちゃんに飲ませてもいい牛乳の種類は?
基本的に家族が普段飲んでいる牛乳で問題ありません。しかし「特濃」と記載があるような濃度が濃いものを月齢が低いうちに与えると、腸管に負担がかかってしまいます。牛乳を飲みはじめるときはたんぱく質・脂質が薄めの低脂肪乳から始め、徐々に濃度を上げていくのが望ましいでしょう。
そうすると味や舌ざわりも飲みやすいものからスタートすることになり、抵抗も少なくなるかもしれません。
・牛乳を摂取する量はどのくらいまで大丈夫?
牛乳を飲ませるときにチェックしたいのは、アレルギー反応を起こすかどうかです。アレルギーは牛乳そのものが症状を引き起こす場合と、摂取量が限界点を超えたためにアレルギー症状を引き起こす場合の2つのパターンがあります。
そのため、初めて牛乳を飲ませるときはアレルギー症状を見極めるため、少量からスタートするのが望ましいでしょう。家族に牛乳アレルギーがあるなど不安な場合は、1mlから始めて様子を見ながら数日おきに量を倍にしていくのがおすすめです。200ml飲むことができれば、アレルギー反応を起こさないとみて問題ないでしょう。
・赤ちゃんに牛乳を飲ませるときは病院の診察時間内に!
牛乳のアレルギー症状は、摂取後30分で症状が現れることが多いです。しかし、遅発性のアレルギー反応として8時間を経過してから症状が現れるケースもあります。何らかの症状が出たときにすぐ受診できるよう、できれば平日の小児科が開いている時間帯に飲ませるのが安心です。
朝10時くらいのおやつの時間に試してみるのがいいでしょう。
・赤ちゃんにどうやって牛乳を与えるのがおすすめ?
牛乳が入っている加工品は牛乳の含有量がわかりにくく、少なすぎたり、他にアレルギーを引き起こすものが入っている可能性もあります。例えば食パンだけでは、1mlに満たない量しか牛乳は入っていません。
赤ちゃんが摂取しても大丈夫な量を見極めるために、牛乳そのものを調理に使うメニューがおすすめです。離乳食中であれば、パンがゆやシチューといったもの。少量からでも摂取できるよう、かさ増しできるメニューもいいでしょう。
牛乳は卵のように加熱してもたんぱく質が変性しないため、火を通してもアレルギー性は変化せず、加熱、非加熱にかかわらず、アレルギー反応が出る可能性あるので、注意しましょう。
■牛乳を摂取してアレルギー反応が出た!対応策は
牛乳で気をつけるべきはアレルギー反応が出るかどうかです。アレルギー反応が出たときの対応についても理解しておきましょう。
・アレルギー反応が疑われる症状とは?
牛乳にかかわらず、食物アレルギーの症状は多岐にわたります。軽症であれば唇周辺の湿疹程度ということもありますが、湿疹が全身に現れることも。牛乳は比較的症状が急に出やすく、腹痛や嘔吐といった症状が出ることもあり、摂取には注意が必要です。
重篤なアレルギー症状であるアナフィラキシーショックを起こし、亡くなったという例もあります。
・アレルギー反応が出たとき、どう対処すればよい?
初めて症状が出たときには、軽症であっても小児科を受診しましょう。牛乳アレルギーは症状が急激に悪化することもあるため、様子を見るなどせずすぐ受診するのがベストです。アレルギーに特化した病院は少ないため、かかりつけの小児科で問題ありません。
牛乳アレルギーの症状ですでに受診している場合は、手持ちの抗アレルギー剤などをすぐに内服して経過観察でもいいですが、全身に広がる湿疹や嘔吐、下痢などの症状があればすぐに受診しましょう。
症状がひどい場合は、かかりつけ医に連絡して指示を仰ぐようにしてください。かかりつけ医が休みなどで相談できない場合は、すぐに救急車を呼びましょう。
■アレルギー検査はいつ行うべき?
アレルギー検査は、各食材のIgEといわれる抗体を測定して判断します。赤ちゃんは自分の免疫を生後3~6カ月の間に作り始めるため、何も症状が出ていない状態でアレルギーの有無を調べる場合、1歳以降に検査をすることが望ましいです。1歳未満でも検査ができないわけではありませんが、免疫状態が成熟していないため、信憑性が低くなります。
ただし、離乳食開始後1歳未満であっても、数回同じ食材でアレルギー症状が現れた場合には、月齢の高い低いにかかわらずアレルギー検査することになるでしょう。
■【月齢別】牛乳を使った離乳食の献立の立て方はどうする?
子どもが乳製品を摂取する際には
- 1.アレルギー
- 2.味、匂い
- 3.量
がポイントなります。アレルギーがないことを確認できたら味や匂いに慣れてもらい、徐々に量を増やしていくという流れで進めましょう。
離乳食中期は、少量の牛乳を使ったパンなどから始めるのがおすすめです。
離乳食後期くらいからは、牛乳の量を増やすためパンがゆやシチューなどのメニューを取り入れます。ヨーグルトやチーズなどの乳製品も嫌がらなければOKです。ミルク寒天などをデザートに加えるのもいいかもしれません。完了期にはだんだんと量を増やす、飲み物として与えるなど、バリエーションを増やしていくといいでしょう。
■離乳食後期におすすめ!牛乳を使った離乳食レシピ
離乳食後期におすすめの牛乳を使った離乳食レシピをご紹介します。
・いろんなアレンジができる!パンがゆ
<材料>(1食分)
- ・8枚切りの食パン 1/4枚
- ・牛乳 40ml
<作り方>
- 耳を切り落とした食パンをみじん切りにする
- 耐熱容器に1と牛乳を入れ、ふんわりとラップして500Wの電子レンジで30秒加熱
- お皿に盛りつけて完成!
たくさん作って冷凍保存するなら、小鍋にパンと牛乳を入れて煮込んでもいいでしょう。製氷皿に入れて凍らせておくと便利です。
最後にきな粉を散らすと、香ばしさや栄養をプラスできますよ。りんごやかぼちゃなどのペーストを加えてアレンジするのもおすすめです。
・野菜もいっしょに食べられる!シチュー
<材料>(1食分)
- ・鶏ささみ 1本
- ・玉ねぎ 1/4個
- ・ブロッコリー 1/4房
- ・にんじん 1/3本
- ・牛乳 200ml
- ・水溶き片栗粉 大さじ2
<作り方>
- 玉ねぎ、にんじん、ブロッコリーの茎、筋をとった鶏ささみを5~8mm角にカットする
- 小鍋に玉ねぎとにんじん、小鍋半量程度の水を入れて沸騰させる
- ささみとブロッコリーを加え、にんじんが柔らかくなるまで煮る
- 牛乳を加えて沸騰しない程度に加熱し、水溶き片栗粉でとろみをつけ完成!
食べにくいようなら水溶き片栗粉をプラスし、とろみを追加しましょう。シチューの具材は歯ぐきでつぶせる程度の硬さであればOK!多めに作れば冷凍保存することもできますよ。
■赤ちゃんに牛乳を与えていいのは6,7カ月から
おなかを壊したりアレルギーを引き起こしたりする可能性のある牛乳は、量や与え方に注意を払う必要があります。生後6,7か月の離乳食中期から、少しずつ与えていきましょう。後期に向かうにつれて牛乳の味に慣れ、食べる量も増えて楽しく離乳食で牛乳を摂取してもらえるといいですね。
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レゴとサッカーをこよなく愛する幼稚園児男子と我が強めの1歳女子を子育て中!趣味はトレンドをSNSで探ること。家事に手を抜きつつ楽しく暮らすのが今の目標♡
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