プラトニック不倫とは？普通の不倫とどう違う？対処法や離婚できるかなど解説

そもそもプラトニック不倫とは？意味や定義

プラトニック不倫とは、肉体関係を持たず恋愛感情がある不倫のことを指します。プラトニックという言葉自体は、「精神的な愛」という古代ギリシャの哲学者プラトンの唱えに由来。肉体的な欲求ではなく精神的なつながりを求めて既婚者がプラトニックラブ状態にあることが、プラトニック不倫と呼ばれています。
プラトニック不倫は既婚者同士で行われるイメージもありますが、既婚男性と独身女性で行われることもしばしば。また、精神的に異性から受け入れてもらえることに心地良さを感じ、5年10年とプラトニック不倫関係が長続きしてしまうこともあるようです。

出典：恋愛応援なび｜プラトニック不倫と、普通の不倫との違いとは？心理や対処法
出典：ハッピーライフ｜プラトニックラブなカップルってどんな関係？メリットや結婚の実態を解説

プラトニック不倫はどこから？普通の不倫とどう違う？

既婚者のプラトニック不倫・浮気。どこまでがプラトニックな関係で、どこからが浮気・不倫関係なのか、そのラインは気になるところです。肉体関係の有無で判断される普通の不倫とは違い、既婚者がふたりで会うデートをしているか、恋愛感情をのせたメッセージのやり取りがあるかなどが判断基準となり得ます。
例えば、上司の既婚男性が部下の独身女性と仕事上の信頼関係などから両思いになり、職場内プラトニック不倫へ自然と発展してしまったケースなど、線引きが難しいこともあるようです。
肉体関係がないプラトニック不倫は、基本的に法律の不貞行為ではありません。一見軽い浮気や友達関係にも見えますが、不倫は不倫。精神的なつながりの強さから道徳的に問題があったり、配偶者や家族とのトラブルになったりする可能性もあります。

プラトニック不倫をする人の心理

どうしてプラトニック不倫をしてしまうのでしょうか。パートナー以外とのプラトニックラブを求めてしまう心理を、男性・女性別に知っておきましょう。

・男性心理

男性は、自分の弱さや悩みを話せる相手を求めがち。仕事や家庭で常に強く頼もしい自分でいようとしている男性ほど、弱い部分を見せられないことにストレスを抱えてしまいます。悩みを共有できる誰かがほしいという気持ちから、独身女性や人妻とデートをするようになり、プラトニック不倫が始まるパターンが多いようです。

・女性心理

女性は、自分を女としてみてほしいという心理が働くようです。家庭で母や妻としての役割を果たし、仕事もこなしているうちに、パートナーから女として愛されていないと不安に感じてしまいます。肉体関係がなかったとしても、自分を異性として認めてくれる相手を求め、プラトニック不倫に陥ることも。
中には父親のような安心感を求める気持ちから、50代以降の既婚男性とプラトニック不倫をする20代30代女性もいるようです。

プラトニック不倫をされたときの対処法ってあるの？

ここからは、プラトニック不倫をされたときの対処法について説明していきます。

＜プラトニック不倫をされたときの対処法＞

• まずは確かな証拠を集める
• パートナーと話し合う
• 別居や離婚について考えてみる
• 離婚する場合は話し合う

上記の4点について、説明していきます。

・まずは確かな証拠を集める

プラトニック不倫をされたときは、離婚するかしないかに関係なく、まずは証拠を集めましょう。
プラトニック不倫は普通の不倫と違い肉体関係がないため、法的には不貞行為にあてはまりません。とはいえ、精神的な苦痛を受けた、平穏な夫婦関係を営む権利を侵害された事実を訴えるには証拠が必要。既婚者同士のプラトニックな関係をわずかに超える瞬間も見逃さず、キスやハグをしている場面などがればそれも証拠として収集します。

・パートナーと話し合う

パートナーがプラトニック不倫をしていることがわかったら、話し合いの場を設けます。プラトニック不倫をした理由を知り、夫婦関係についてお互いに考え直す時間を作ります。パートナーとの再構築を望むなら、自分自身の悲しかった気持ちや傷ついたことを正直に伝え、プラトニック不倫をやめてもらいましょう。

・別居や離婚について考えてみる

プラトニック不倫が発覚した場合は、パートナーとの別居や離婚について具体的に検討してみます。感情的に勢いで行動すれば、後悔が残るかもしれません。冷静に自分の気持ちに正直と向き合い、気持ちが固まったら行動に移しましょう。

・離婚する場合は話し合う

離婚をする場合は、まず相手に離婚をしたいという気持ちを伝え、離婚を前提に話し合いを行いましょう。互いの気持ちに折り合いがつかないときは、話し合いが裁判に持ちこされます。裁判で離婚が成立してもプラトニック不倫は、慰謝料や養育費をもらえない可能性もあるため、別居や離婚後の生活を具体的に考えておきましょう。

プラトニック不倫が発覚した場合離婚はできるの？

プラトニック不倫が発覚し離婚をする場合は、協議離婚・調停離婚・裁判離婚の3つの方法があります。協議離婚と調停離婚は、夫婦で話し合いを行い離婚する方法です。互いの合意があれば理由に関係なく離婚ができます。どちらかが離婚を拒否したときは裁判離婚となり、法的な離婚の事由がないと離婚できません。
プラトニック不倫は、肉体的な関係がないので不貞行為を理由に離婚できる可能性は低いです。しかし、プラトニック不倫によって既婚者の配偶者が辛い思いやしんどい思いをし、婚姻関係を破綻させた事実があれば「その他婚姻を継続し難い重大な事由」に該当して離婚が認められる可能性が出てきます。

出典：べリーベスト法律事務所｜弁護士コラム 離婚・男女問題SOS

プラトニック不倫が発覚した場合慰謝料は請求できる？

プラトニック不倫は、肉体関係がないので、普通の不倫のように不貞行為を理由とした貞操義務違反で慰謝料を請求することが難しいです。プラトニック不倫で傷ついているのに慰謝料を請求できないなんて、たちが悪いですよね。
しかし、プラトニック不倫でも慰謝料を請求できる可能性があります。恋愛感情を超え、肉体関係までなくともキスやハグなどの接触関係が認められ、夫婦関係を破綻させたとなると例外的に慰謝料を請求できる場合があるのです。あきらめず、まずは弁護士に相談するといいでしょう。

出典：べリーベスト法律事務所｜弁護士コラム 離婚・男女問題SOS

プラトニック不倫を証明するために必要な証拠とは？

プラトニック不倫は肉体関係がないため、客観的な証拠が残りにくく、証明が難しいと言われています。プラトニック不倫を証明するために必要となる証拠をチェックしていきましょう。

＜プラトニック不倫を証明するための証拠＞

• SNSやメールなどでのやりとり
• レシートやクレジットカードの明細
• 真剣な交際をしていることの証明

上記の3つについて、詳しく説明します。

・SNSやメールなどでのやりとり

LINEやメールなどのSNSでのやりとりはプラトニック不倫の証拠となる可能性があります。恋愛関係がわかるようなやりとりは証拠として有効です。

・レシートやクレジットカードの明細

頻繁にプレゼントを購入したり、高価なものを購入したりした記録が残ったレシートやクレジットカードの明細は、有効な証拠となる可能性が高いです。また、ふたりで旅行をしたことがわかるようなものも、親密な関係であると主張できる証拠になるでしょう。

・真剣な交際をしていることの証明

既婚者がプラトニック不倫中に本気で再婚を約束している場合なども、親密な関係であると証明するための有効な証拠となる可能性があります。

プラトニック不倫で離婚するための流れをチェック

プラトニック不倫をされたときの集めるべき証拠が何かわかったら、次は具体的に離婚に進めるための流れをチェックしていきます。どこまでの証拠を集めると離婚ができるのか、また離婚後への備え方などをご紹介します。

＜プラトニック不倫で離婚するための流れ＞

1. 証拠を集める
2. 離婚後の生活に備える
3. 話し合う

 順をおって、説明していきます。

1．証拠を集める

まずは、プラトニック不倫をしていたことがわかる証拠を集めます。プラトニック不倫によって夫婦関係が破綻した証拠が見つかれば、離婚の理由として認められる場合があります。メッセージのやり取りを探る、不自然な買い物をしていないかチェックするなどして、少しでも有力な証拠を手元に集めましょう。

2．離婚後の生活に備える

離婚しても生活が維持できるように、備えておきましょう。プラトニック不倫では、慰謝料を獲得できない場合があります。離婚後も安定した生活ができるように今後のライフプランを具体的に考えておくと◎

3．話し合う

証拠集めや、離婚後の生活についての検討が終わったら、今度は離婚に向けて話し合いの場をセッティングします。慰謝料や財産分与などの金銭的な面も後回しにせず、パートナーとしっかり話し合いましょう。子どもがいる場合は、親権についても話し合いも重要。双方で話がまとまらない場合は、裁判になる場合があります。

プラトニック不倫も立派な不倫！離婚したいなら証拠を集めて有利に進めよう

そもそもプラトニックラブとは肉体的な欲望にとらわれず精神的なつながりを大切にする恋愛関係。ですが、肉体関係がなくとも既婚者であれば立派な不倫行為です。プラトニック不倫でも場合によっては離婚できる可能があります。離婚を考えている場合は、まずは証拠をそろえましょう。今記事でご紹介した対処法をチェックして、自分自身にとっていい選択ができるように備えることが大切です。